就職や転職活動における採用選考で求められる「自己PR」。
自分の経歴や資格、経験をもとにした自己PRは、企業に自分をアピールできる絶好の機会です。しかし、しっかり準備をしておかなければ、うまく話せず失敗に終わってしまうことも。
本記事では、そもそも自己PRとはどういったもので、企業がなぜ自己PRを聞くのかといった点について紹介します。
自己PRは面接の場で求められる機会が多いため、これから面接を受ける機会がある人は、採用選考で自分の強みをうまくアピールするために是非ご一読ください。
【求職者視点】自己PRを行う目的
そもそも「PR」とは、「パブリックリレーション(Public Relations)」の略です。日本パブリックリレーションズ協会によると、この言葉は“組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団・社会)との望ましい関係をつくり出すための考え方および行動のあり方”であるといいます。
つまりPRが目指すのは、“すべての利害関係者(ステークホルダー)と良い関係をつくること”。こと採用の現場においては、自己をPRすることで、企業と求職者の良い関係を作ることを目的として行われます。
人となりをPR
経団連による2018年度・新卒採用アンケート調査では、企業が新卒採用選考で重視するポイントとして、「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」などが上位を占めています。学業成績や語学力よりも人間力が重視されていることがわかりますね。そのため、選考の場においては特に、自分の「人としての魅力」を伝えることが大切です。
また、第2新卒など社会経験が浅い人の場合も、似た点が重視される傾向にあります。学生時代のサークル活動やボランティアなど課外活動の経験を通じて、自分の人となりを伝えられるエピソードをピックアップしておき、受ける会社に合わせて伝えていきましょう。
能力をPR
職務遂行において知識が求められる仕事は多く、入社後にゼロから勉強するのが大変な場合もあります。すでに専門的な知識や資格があるなら、採用選考でアピールしましょう。
語学力や国家資格、IT系の知識などがあるとさまざまな仕事で役立ちます。選考を受ける会社の業務に関連する能力を持っているなら、実際の仕事に役立つので自己PRで伝えていきましょう。
企業の求めるポイントをPR
いくらたくさんの資格や仕事での経験があったとしても、選考を受ける会社の業務に関係がなければ、企業からは評価の対象とはなりません。その会社ではどんなポイントが評価されるのかをよく考えて自己PRに用いることが大切です。
もしこれまで働いたことがない業種の会社や職種にチャレンジしたい場合は、これまでの仕事で努力してきたことや、コミュニケーション能力などの人としての魅力を主体にアピールしていきましょう。
【企業目線】自己PRで聞き出したい
次に、企業側の視点に立って考えましょう。企業は学歴や職歴以外にも採用で重視する面があり、自己PRの際に見られています。企業が採用選考において自己PRを求める理由を紹介します。
自己分析ができているかどうかを見る
企業が知りたいのは、選考を受ける人が能力をどう仕事で役立てたいと考えているのかです。自分の能力を企業にうまく伝えるには、自己分析ができていることが必要不可欠。自己分析が不十分で準備不足だとうまく伝えられず、失敗に終わることも多いです。
企業に貢献できるポイントは何なのか自己分析して、しっかり準備しているかどうかを見られています。
自社に合う人材かどうかを見極める
いくら能力が高くても、社風との相性が良くなければ入社してすぐに辞めてしまうことも考えられます。そのようなミスマッチを防ぐために、採用選考では志望者の人となりも選考対象のひとつです。
入社してうまくなじめそうな人材かや、仕事をスムーズに進められるか、能力が合っているかなどから総合的に見極められます。