ハードウェア先行ではく、ユーザーニーズから機能を実装
──カメラモジュール以外で2019年のXPS 13の変更点はどこでしょう?
エイゾール氏:CPUに最新モデルを採用し、ボディのカラーバリエーションにホワイト系のフロストを加えました。また、ディスプレイを片手で開くことができるようにヒンジのテンションを改良しています。天板に光沢のある金属的な質感ではなく、非光沢のフロストを採用したのは、指紋などで汚れが目立つのを避けるためです。
動画視聴向け機能の「DELL CINEMA」では、映画やスポーツ、アニメなど視聴するコンテンツの種類に合わせて画面の色調を変更する機能を用意しました。サウンドでもホームシアターに近い音場補正を可能にしていますし、ネットワークでもバッファリングによる遅延が発生しにくいコントロールソフトウェアを導入しています。
DELLはノートPCの開発においてハードウェアベースだけなく、ユーザーがどのように利用するのかを想定した上で、問題解決の方法を提供することを目的として製品を企画するようにしています。その使い方において、発生する問題を解決するための機能をNew XPS 13では提供しているのです。
多くのユーザーは、ストリーミングコンテンツの視聴にノートPCを利用していることが分かっているので、動画向けの機能を強化しています。
また、PCとスマートフォンを一緒に使うユーザーも増えています。そのため、例えば、スマートフォンの着信やメールなどをPC側で対応できるようにする「DELL Mobile Connect」を用意しています。
AppleもMicrosoftも同様のソフトウェアを提供していますが、DELL Mobile Connectでは、発信や連絡先の検索、メッセージの返信、スマートフォンデータのミラーリングなども可能です。
──New XPS 13の2018年モデルを使用したとき、キーボードとパームレストが熱くなる体験をしたのですが、その対策は何かされていますか?
エイゾール氏:2019年モデルでは冷却機構も変更しました。従来のクーラーユニットではファンが1基だけでしたが、新しいクーラーユニットではファンを2基組み込んで、冷却効率を高めています。キーボードとパームレストの温度は2018年モデルと比べて改善できています。