DELLは2019年に入って「XPS 13」の“2019年版(9380)”や「Inspiron 13 7000 2-in-1」「Inspiron 13 7000 2-in-1」、そして、CPUとGPUをモジュール式の基板に乗せて換装可能にしたゲーミングノートPC「ALIENWARE AREA-51m」など、新モデルを積極的に投入しています。

  • New XPS 13(9380)

    New XPS 13(9380)

そのDELL米国本社でALIENWARE、デル ゲーミング&XPS担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーを務めるフランク・エイゾール氏が来日しました。個人向けPCを広く扱うエイゾール氏ですが、今回は、特にXPSのブランディングとNew XPS 13“2019年モデル”に取り入れた「新技術」について語っていただきました。

  • Dell Inc.ALIENWARE、デル ゲーミング & XPS 担当 バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのフランク・エイゾール氏。もともとはALIENWAREの共同創業者で、現在はゲーミングだけでなく、XPSの統括もしています


XPSはメインストームの3年先を行く

──XPSは立ち上げ当初、他のシリーズからデザインと性能が飛びぬけたハイエンドPCとして登場しました。しかし、CES 2019で登場した2-in-1のInspironなど、メインストームの製品にもXPSに通じるデザインや実装する機能が盛り込まれている印象を受けます。2019年のいまにおいて、XPSブランドの存在意義についてどのように考えていますか。

エイゾール氏:XPSブランドの位置付けは、登場した当初の15年前と比べると大きく変わっています。最近の5年間において、XPSブランドは、PCが進化するだろう将来の姿を体現することをコンセプトとしています。XPSが搭載する技術は市場における競合製品と比べて、常に3年先であることを目指しているのです。

2019年のいまは、InspironやLatitudeがボディにアルミを採用するなど、3年先を進んでいたXPSに追いついてきたという状況かもしれません。XPSが先行し、InspironやLatitudeがその後から追いかけるという関係といえます。

これまでにない技術を製品に組み入れるまでに、開発だけでも期間がかかりますが、供給体制を整えて運用する時間も必要です。量産段階においても、開始当初は生産数が少ないため、歩留まりが低い状況が続きます。改良を施して、歩留まりが改善できると、生産数が増えてコストが抑えられ主流な技術となっていきます。

そのため、新しい技術が登場したときは、まずXPSにしか採用できません。改善が進んだ段階でInspiron、Latitudeとほかのラインナップにも広がっていきます。