―― e5の発表会で、「ロボット掃除機を一家に一台普及させることを目標に」とお話しされていました。それを実現するために、現在の課題はなんでしょうか。

挽野氏:ありがたいことに、ルンバの認知度は非常に高く、ロボット掃除機カテゴリーの中で当社は約6割のシェアを持っています。しかし、当社のロボット掃除機の世帯普及率はまだ4.5%。掃除機全体のカテゴリーの中でも金額シェアは7~8%にとどまっています。

耐久消費財は世帯普及率が10%を超えると、それから一気に広がる傾向があります。そこでまず5年後に世帯普及率を10%にすることを目標としています。世帯普及率をさらに高めていくために大切なことは、一人でも多くの方に使っていただいて「部屋がキレイになる」と体験していただくことだと考えています。

  • e5の発表会で、アイロボットはロボット掃除機を一家に一台、普及させることを目標としました

  • 従来型の掃除機への信頼と、価格の高さが購入の障壁になっているロボット掃除機。その障壁を取り除くのがe5の役目

―― レビューでルンバ 980を使ったことがあります。ルンバを使って一番変化があったのは子どもたちでした。「ルンバのためにお片付けしなくちゃ!」と率先して片付けていたのが印象的です。レビュー期間が終わったらまた片付けなくなってしまいましたが(笑)。

挽野氏:「あるある」ですね(笑)。ルンバを使うことで、家族の生活が変わるという声はよくいただきます。それも、ロボット掃除機を使うことで実感できる魅力の1つだと思います。

―― はい、実際に使うと印象が変わりますね。

―― 先ほど、ロボット掃除機の購入をためらう理由の中に、「キレイになるかどうか不安」という意見があるとのことでしたが、実は周りからのプレッシャーもあるようですよ。友人いわく「ロボット掃除機を買いたいけど、親から『掃除くらい自分でしなさい』と言われる」と……。

挽野氏:ロボット掃除機を実際に使った人が周りにいないと、そういうプレッシャーは多くなるかもしれませんね。そこで、使ったことがない方にもわかりやすく製品の魅力をお伝えできるよう、販売店との関係を強化しました。

この「アイロボット認定販売店制度」は、短い接客時間でお客さまにロボット掃除機の魅力を伝えられるようにした店舗です。

  • 現在の主な主要アイロボット認定販売店。最新のリストは公式ホームページで公開しています

挽野氏:例えばe5は、本体裏のローラー部分と水洗いできるダスト容器が特徴です。そこで本体をひっくり返しやすい構造の什器を用意して、お客さまに対してスムーズにお見せできるようにしています。販売スタッフへの教育や接客トレーニングも充実させています。

さらに、認定販売店でお求めいただいた製品とアクセサリーは、メーカー保証対象、ならびに当社が主催する各種キャンペーンの応募対象になります。

―― アフターサービスが充実していると安心して買えますね。

  • ヨドバシカメラ マルチメディア吉祥寺の、ルンバの什器。本体を手に取って確認しやすくなっています