カメラ機能としては、すっかり一般化したデュアルカメラを採用。メインカメラはソニー製のIMX519センサーを搭載しています。中国メーカーはセンサーの型番をアピールしますが、あまり重要な情報ではありません。1/2.6インチと小さなセンサーですが、R11sの1/2.8インチよりも多少大型化しました。
デュアルカメラ(アウトカメラ)の有効画素数は、メインが1,600万画素、もう一方のサブが2,000万画素で、それぞれレンズの開放F値はF1.7となっています。基本的にはメインカメラで撮影し、暗所でのポートレートモードでサブカメラを使うようです。
カメラの特徴としてはA.I.シチュエーション認識を備えています。カメラがシーンを解析して120のシーンを認識し、16のシーンアイコンを画面上に表示。それぞれのシーンに適したように、カメラ設定を変更することで、より最適な撮影ができるというものです(OPPは「想像を超えたA.I.カメラフォン」とうたっています)。認識精度は必要十分という印象です。
個人的にはきちんと検証していませんが、インカメラは有効画素数2,000万画素と高画素で、「A.I.ビューティセンサー2.0」を搭載することで顔の特徴296点を検出して識別。800万通りの美肌データから被写体に最適な美肌を設定する、としています。従来が254点、200万通りのデータだったので、大幅な改善が期待できそうです。
実際に撮影してみると、トップクラスの描写とは言いませんが、スマートフォンカメラとしては十分以上の写りです。ノイズ処理は強めでややノッペリしがち、細部の解像も十分とはいえませんが、全体として写真の写りには不満は感じにくいでしょう。HDR機能をオートにしておけば、必要に応じてHDRで撮影されますが、自然な見た目に近い写真が撮れるので便利です。
撮影は、オートモードに加えてポートレート、顔検出してCGを合成するステッカー、パノラマ、エキスパートと並び、エキスパートならホワイトバランス、露出補正、ISO感度、シャッタースピード、フォーカスの設定ができます。
逆方向にスワイプすると、動画、スローモーション、タイムラプスの撮影も可能です。撮影モードの切り替えは、スワイプに加えて画面下部のモードをタッチすることで素早く切り替え可能ですが、エキスパートモードが最後にあるので、細かい調整をしたいときになかなか使いづらいのが難点です。また、レリーズタイムラグがやや長めな点も気にかかったところです。
とはいえ、全体として失敗の少ない写真が撮れます。どこかで見たような3Dライティングの機能やポートレート・自撮りでのビューティ設定などの機能も充実しています。AIでの撮影設定を含めて、過度な補正はせずに自然な描写になる点は好感が持てます。