まずは、晴れた日の屋外で風景を撮り、各レンズの解像性能を見てみましょう。最初の写真はズームのワイド端で、その次がズームのテレ端で撮影したもの。絞り値については、実際には値を変えながら撮影しましたが、ここでは絞り開放値のカットのみを掲載します。

▼ズームのワイド端で撮影

  • FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSで撮影。絞りはF3.5を、焦点距離は28mmを選択。絞り開放値では解像感はやや低めで、特に周辺部では甘さが見られます。絞りをF8程度まで絞り込むと、中央から周辺までの解像感が向上します

  • 28-75mm F/2.8 Di III RXDで撮影。絞りはF2.8を、焦点距離は28mmを選択。画面中央部は、遠景までシャープに解像。周辺部は中央ほどではありませんが、それでも良好な描写です。F8まで絞るとさらに高精細になります

  • FE 24-105mm F4 G OSSで撮影。絞りはF4を、焦点距離は24mmを選択。画面全域にわたって、開放値から高コントラストでシャープな写りを実現しています。キットレンズではつぶれて読めない遠景の建物の文字も、はっきりと確認できます

  • FE 24-70mm F2.8 GMで撮影。絞りはF2.8を、焦点距離は24mmを選択。F2.8の開放値ながらシャープに解像。水面に生じた波の細かい凹凸などを、もっともリアルに再現できています

▼ズームのテレ端で撮影

  • FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSで撮影。絞りはF5.6を、焦点距離は70mmを選択。中央部はシャープに再現しているものの、周辺になるほど解像感が低下しています

  • 28-75mm F/2.8 Di III RXDで撮影。絞りはF2.8を、焦点距離は75mmを選択。中央部も周辺部も、キットレンズに比べてさらに高解像な写りです。ただし、絞り開放値での周辺減光はやや目立ちます

  • FE 24-105mm F4 G OSSで撮影。絞りはF4を、焦点距離は105mmを選択。ワイド端と同じく画面全域でとても高精細な写りとなっています。高倍率にもかかわらず、この描写はお見事です

  • FE 24-70mm F2.8 GMで撮影。絞りはF2.8を、焦点距離は70mmを選択。テレ端の開放値の場合、周辺部はやや甘くなりますが、中央部はシャープに解像しています。1段絞ると、周辺画質が向上します

解像感はFE 28-70mm F3.5-5.6 OSSがもっとも低く、そのほかの3本はいずれも優秀なレベルでした。橋の側面に設置された防音フェンスは、上段が格子状になっていますが、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSのワイド端写真ではその部分がつぶれており、絞り込んでもディテールは分かりません。ほかの3本のワイド端写真は、開放値でも格子のパターンが判別できる程度に解像できています。高解像のため、ところどころにモアレが生じている部分さえあります。