「ホーム」は、HomeKitに対応するスマートホーム機器をコントロールできるアプリで、家の中の部屋割りを決めて個別に機器を操作したり、複数の機器をまとめて操作するシーンを設定したり、時間や自分の位置情報に応じて自動的にコントロールを行うオートメーションを設定するといったことができる。

  • ホームアプリはiPadのそれと同じデザインで、自宅の設定がすぐに利用できる

iPhoneやiPad、Apple Watchでは、Siriでこれらのオートメーションを呼び出せたが、Macにもホームアプリが用意されたことから、MacのSiriでもHomeKitの機器の制御が可能となった。

  • MacのSiriを介して、HomeKitアクセサリのコントロールができる

HomeKitの設定は意外と難しい。家の中でどの機器がどの部屋にあるのかを正確に割り当てなければならない他、それらを自動化しようとすると、細かい設定手順を何度も試して正確に動作するよう調整しなければならない。これらの作業を広い画面のMacで進められるようになるのは、それだけでメリットになる。

これまでのiPad向けのホームアプリのデザインを踏襲するMac向けホームアプリは、操作するボタンや使い勝手も全く同じだ。これはわざとそうしているのかもしれないが、Macではあまり馴染みがないiOSスタイルの時間設定時のスライダーもそのまま残してある。

  • 「ようこそ」が重なるのはご愛敬ということで。精度は高かった

また、Macではあまり使われない「長押し」が、各アクセサリのコントロールの際の設定画面を開く操作として採用されており、「Control+クリック」という詳細設定メニューを開く際の操作は利用できなかった。現在パブリックベータ版であるため、フィードバックによって変更や改善があるかもしれないが、この操作体系については、違和感を覚えた。

Mac上でのマウスやトラックパッドの操作性を優先しても良いし、iPad由来のアプリの操作性に近づけていっても良いが、ただ、ユーザーインターフェイスの方針としては、どちらの方向性でいくのかは示すべきだろう。