――映画ならではの試みとしては、今回の『最後ノ審判』で仮面ライダーシリーズ初でもある「4DX」および「MX4D」での上映というのが話題を集めていますね。シーンに連動して座席が動き、風、光、煙、水(ミスト)などが客席に浴びせられ、さらには嗅覚をも刺激するようなギミックが仕込まれているとうかがっていますが、『アマゾンズ』で4Dを採用された狙いというのは何でしょうか。

これはひとえに、映画館に足を運んでもらいたいという考えから来ています。映像そのものはソフト化や配信を待てば観ることができますが、4Dに関しては劇場に行って体感しないといけませんからね。今ここで体験しておかないと、二度と体験できない、という部分には、大きなメリットがあります。

――血が飛び散り、肉が裂けるなどのバイオレンス描写がかなり刺激的な『アマゾンズ』ですから、4D効果もそうとう生々しいものになっているのではないかと、かなり視聴欲をそそられますね。

ある意味、期待以上の効果を上げていると思いますよ。4Dのギミックを確認するため、石田(秀範)監督と一緒にこのあいだ体験してきましたけれど、なかなかの臨場感でした。椅子が動くなどのギミックが映画の邪魔をするのではなく、内容をさらにスケールアップしてくれる。その上で、作品の内容をキチンと伝える効果を発揮していました。「椅子が動いたりするなんて、個人的には好かん」と最初言っていた石田監督も、体験したとたん「このシーンでは、もっとギミックを強く」とか、注文し始めたりしていました(笑)。

――映像でアマゾンアルファとアマゾンオメガが攻撃し合ったタイミングに合わせ、振動が起きたり、血しぶきが上がったりするんですよね。そうなると、映画のスクリーンと観客席との隔たりが無くなるというか、まさに映像を「体験」するという感覚になりますね。

もう、映画の冒頭からすごかったですよ。波が打ち寄せる海岸に「東映」マークが出るでしょう。あそこからすでに4Dですからね。波がザバーン!と打ち寄せるとミストが噴射されて、椅子が回るという(笑)。

――そうなりますと、「映画はお静かにご鑑賞ください」みたいなスタイルではなく、お客さんはアトラクションのようにワイワイと騒ぎながら4Dのギミックを楽しんでもらいたいところですね。

そうですね。特に4Dというものはアトラクションの側面が強いですから。一方で、映画はアートであってアトラクションではない!というコアな映画ファンのお叱りを受けそうですけれど、私の考えでは映画館は本来アトラクションだと思っています。遊園地などと同一線上で、多くのお客さんに楽しんでもらえたらいいなと。

――椅子が上下左右に揺れたり、水がかかったりするのは刺激が強いかな、とも思いますが、『アマゾンズ』のアクションシーンに連動してどんなギミックが発生するのか、体験してみたいような気がしてきました。

ブシャーッと血しぶきが噴出するところとか、凄いですよ(笑)。以前の4Dだと、ミストの噴射によって女性のメイクが取れてしまい、あとでお化粧直しをしないといけなかったとか聞きましたけれど、今では研究が進んでいて、そんなことがなくなっているそうです。なので、女性の方も安心して観に来ていただきたいです。