今月に入って、MacBookの刷新に関する情報が頻繁に飛び交うようになった。Appleが2018年に、廉価版の13インチクラスのノートブックの投入を行い、ノートブック製品の販売台数の二桁成長を狙うというものだ。
現在のAppleのMacBookシリーズラインアップは、廉価版として999ドルで残されているMacBook Air 13インチモデル、Retinaディスプレイを搭載する1,299ドルからの12インチMacBook、同じくRetinaディスプレイを搭載し2016年10月、2017年6月に刷新された13インチ・15インチのMacBook Proが揃っている。
この中で、話題になっているのは13インチモデルのみが残されたMacBook Airであり、低価格のノートブックとして値下げもしくは新モデルへの移行が指摘されている。
今回のイベントの文脈からすると、唯一Retinaディスプレイを搭載せず1,000ドル以下に価格を抑えているMacBook Airは、教育市場向けの戦略的な製品であり、このモデルの値下げや、新モデル投入による刷新は、利にかなった流れと言える。
例えば、MacBookに対して、現在の12インチに加えて13インチモデルを投入し、13インチモデルを1,000ドル以下、12インチモデルをさらに値下げする、という展開が理想的だと思うがどうだろうか。
もちろん今回のイベントではなく、6月のWWDC 2018と合わせたラインアップの整理でも良いと思うが、ノートブックの売り上げを伸ばしていくにあたり、低価格化を伴うラインアップの整理を行うことは確実になるのではないか、と考えている。
松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura