2012年にiBooks 2.0を発表したニューヨークでの教育イベントでは、Appleは新しいハードウェアを投入せず、新しい電子書籍プラットホームや、電子教科書を構築するためのアプリケーションの紹介に留めた。

今回も教育にフォーカスを充てたイベントということで、新しいハードウェアが発表されるとは必ずしも言えず、新製品に対して大きな期待を寄せるのは早計かもしれない。しかし、アップデートを待っているハードウェアや、教育市場に関連するハードウェアに関して、なんらかの新たな取り組みを示すにはちょうど良いタイミングとも言える。

具体的には、すでに発表済みで発売が待たれているワイヤレス充電マット「AirPower」や、これに対応する新しいワイヤレス充電ケースとセットになったワイヤレスイヤホン「AirPods」については、このタイミングでの登場が期待される。また、既に刷新することを明言しているMac Proについては、日程が公表されたWWDC 2018までお預けかもしれないが、こちらも教育市場での導入はひとつの用途となるだろう。

また、教育市場に直結するiPad 9.7インチモデルについては、値下げもしくはプロセッサを刷新したモデルを投入すべきだろう。招待状はご覧頂いたとおり、Apple Pencilで描かれたものであり、廉価版のiPadがキーボードやApple Pencilをサポートすることで、競争力を高めるという算段もあるのかもしれない。

  • 現行の9.7インチiPad

10.5インチiPad Proが登場してラインアップから消えてしまった9.7インチのiPad Proを、第6世代iPadとして発売し直すことで、プロセッサ性能を向上させたところで、各種アクセサリをサポートするという展開だ。これが投入されたとして、価格はどこまで抑えられるのか、というところにも注目したい。

iPhone SEも、2016年3月の登場から2年が経過することになるため、プロセッサの刷新などの変更を加えても良いタイミングと考えられる。しかしながら、iPhoneの最新機種では3モデルの開発が進んでいるとみられており、リソースの関係から、更新されるかどうか疑問が残る。

今回のタイミングでiPhone SEをアップデートするなら、A10 FusionもしくはA11 Bionicを搭載するだけでも、十分だと思われる。もちろん、ワイヤレス充電ソリューションを発表していることから、ガラスの背面の4インチスマートフォンへとデザインし直すことにも大いに期待しているが。