Appleは3月27日に米国・シカゴでイベントを開催することを明らかにした。今回のイベント招待状には「Let’s Take A Field Trip」というタイトルが付けられており、教員や生徒のための創造的なアイディアをテーマとした旨が書かれている。このことから、今回は教育関連にフォーカスしたイベントであることが分かる。
開催場所はLane Tech College Prep High School。この学校はシカゴ北部にある4年制の公立高校で、13ヘクタールの広大な土地で4,000人以上の生徒が学ぶ。
この学校を含むシカゴの公立学校と市立大学は、2017年12月にAppleとパートナーシップを結び、5万人規模の生徒が「Everyone Can Code」のプログラムでSwiftによるアプリ開発の授業を受けることになる。またこの取り組みでは、コード人材向けの企業によるインターンシップも組み込まれており、学校で学んだ知識をIBMやMcDonald'sなどで活かせるようになっている。
以前の発表では、シカゴでのプログラミング教育が2018年春から開始されるとしており、今回の開催地であるのと合わせて、イベントの中心的な話題として扱われることになるのではないか、と推測される。
SwiftはAppleが主導する開発言語で、iPhone/iPad/Apple TV/Apple Watch/Mac向けのアプリ開発に利用できるモダンな言語として進化を続けている。
もしiPhoneアプリを開発してビジネスを展開したければ、Swiftを学ぶのが最も早道となるだろう。Androidと比較すると、デバイス性能やiOSのバージョンの分断化が少ないことから、スモールスタートに適した側面もある。
iPhoneアプリの開発にはMacが必要で、近年のMacの堅調な販売にも寄与してきた。また、AppleはSwiftを通じてプログラミングを学習することができるiPadアプリ「Swift Playgrounds」をリリースし、教材とアプリの双方の開発を続けている。Swift Playgroundsだけではアプリの開発はできないが、プライバシー情報以外のほぼ全てのライブラリを扱え、機械学習や拡張現実を試すこともできる。
Appleはもともと教育市場を重視してきたが、Swiftの登場とその学習用アプリを含む生態系の構築は、より具体的なマーケットでの戦略の実践に寄与している。