AirPodsは、AppleがデザインしたワイヤレスチップW1を搭載し、1度iPhoneやiPadとペアリングすると、同じApple IDでログインしている他のAppleデバイスとも自動的にペアリングできるという仕組みを導入した。使うデバイスで出力先に自分のAirPodsを選択すれば、耳からの取り外しの必要なく、音源を切り替えて利用することができる。
筆者は普段、iPhoneでApple Musicの音楽を聴いているが、作業をしているMacでビデオを視聴したり編集するときには、MacのメニューバーのBluetoothのアイコンをクリックし、AirPodsを接続すれば良い。元の音源だったiPhoneにも、AirPodsにも触れずに切り替えることができ、とても快適だ。
またApple Watchとも自動的にペアリングされているので、ウォーキングやジョギングの際にApple Watchに格納された音楽を(Series 3のセルラーモデルならapple Musicをストリーミングで)AirPodsで再生すれば、ワイヤリングの煩わしさやiPhoneの重さから解放されて、体を動かすことができるようになる。そして、内蔵バッテリーで5時間、充電器兼バッテリー内蔵ケースを合わせて24時間の再生を実現する。充電手間の軽減も魅力だ。AirPodsはエポックメイキングな新製品と言うよりは、ワイヤレスオーディオの不便さを少しずつ解消してくれている、そんな製品である。
そんなAirPodsの進化が1つ示されているのは、ケースのワイヤレス充電対応だ。2017年9月12日のスペシャルイベントでは、新型AirPodsの発表はなかったが、AirPodsケースがワイヤレス充電に対応し、iPhone、Apple Watch、AirPodsの3つのデバイスを同時に充電できるワイヤレス充電パッド「AirPower」がアナウンスされた。
AirPodsケースがどのように販売されるのか、またiPhoneと同じようにワイヤレス充電の標準規格であるQiをサポートするのかなど、不明な点は多いが、AirPodsの利便性が高まることが期待される。