現実世界と仮想世界を複合体験するMR(Mixed Reality)が、いよいよ身近になってきた。この冬商戦に向け、Windows Mixed Reality対応ヘッドセットをPCメーカー各社が発表しているが、今回はそのうちの1つ、富士通の「FMVHDS1」がセットになった15.6型ノートPC「LIFEBOOK AH-MR/B3(以下、AH-MR/B3)」をレビューする。今回はMRヘッドセットを、VRやMRに馴染みのない編集部員にも体感してもらったので、それぞれの感想もお届けしよう。
MRデバイスがセットになっているメリットは?
AH-MR/B3のPC本体は、同社の15.6型ノートPC「LIFEBOOK AH」シリーズの「AH77/B3」とほとんど同じだ。第8世代のIntel Core i7-8550U(1.80GHz)を搭載するなど高い基本性能を持ち、Windows Hello対応の指紋センサーなども備える。液晶ディスプレイの狭額縁を7.75mmまで狭めているほか、キートップをボディと同色でコーディネートしており、従来モデルよりもさらに洗練された印象だ。価格は11月29日付けの富士通通販サイトで税込264,384円(クーポン適用時237,945円)となる。
異なる部分は、AH77/B3のストレージが128GB SSD+1TB HDDのところ、AH-MR/B3は1TB HDDのみとなっていること。あとはAH77/B3はカラーバリエーションがメタリックブルー、プレミアムホワイト、ブライトブラックの3色展開なのに対し、AH-MR/B3はブライトブラックの1色のみ。ほかはスペック表ベースではまったく同じだ。
つまり、AH-MR/B3はMR再生専用機というより、ノートPCとして純粋に高い性能を持っていると言い換えられる。これは結構重要な視点だと思う。MRのコンテンツを堪能するためにマシンスペックが重要というだけでなく、例えば周囲を360度撮影した写真や動画データを基に、コンテンツを編集したり、MRヘッドセットで確認するといった作業がこの1台で完結するからだ。