東京都心部を歩くと、赤い電動アシスト自転車を見かけることが増えた。実は今、都心部において自転車を気軽にレンタルできるシェアバイクの利用が急速に増えている。事業運営をするのは、ドコモ・バイクシェア。堀清敬社長に聞くと、街中を自転車で移動する"ちょい乗り自転車"がもっと身近になりそうだ。
日本最大の事業者
JRや地下鉄、交通網の発達した都心部においても、移動しづらい場所はある。地下鉄を使っても、歩いてもかかる時間は大して変わらないような場所だ。
そんなときにあったらいいな、と思えるのが自転車だ。普段、歩いていた道のりを自転車を借りて移動する。しかも、その自転車の返却は借り先ではなく、指定のバイクポートであればどこでもいい。そんなサービスを自治体の受託事業という形で提供しているのがドコモ・バイクシェアである。
もともとは、NTTドコモが横浜市で2011年にサービスを開始したのが始まりだ。以降、2012年に江東区で、2013年に仙台市でサービスを開始し、2014年には千代田区、港区でも事業を受託。2015年にはドコモ・バイクシェアとして法人化した。その後も東京都心部を中心にエリアを広げ、今では全国23拠点(10月末時点)、自転車5671台、サイクルポート521カ所(2017年9月末時点)でサービスを展開する国内最大の事業者となっている。
そして、サービスの利用は今、急速に増えている。2011年度では年4万回の利用だったのに対し、2015年度では年100万回に到達。2016年度は220万回(都内のみで180万回)となり、今年度は年500万回の利用も見込んでいる。
利用が急増したのは、サービスエリアの拡大が大きな要因となりそうだが、真相はどうなのだろうか。