豊富な参加型プログラム、2,700人以上が来場
me-conventionはダイムラーが9月15日~17日に開催したSXSWとのコラボイベントだ。開催場所はフランクフルト国際自動車ショーでダイムラーが使ったブースを分割して使用した。会場内ではステージイベントやハッカソンといった参加型プログラムなどを提供。3日間で150人が登壇し、35カ国以上から2,700人以上が来場した。
me-conventionでは、メルセデス展示棟の1階中央にあるメインステージ(urban stage)、2階の回廊すべて(オレンジ色のエリアなど)、隣接する別棟(forum stage 1+2)を使用した。この専用エリアに入るには入場料(一般360ユーロ、学生150ユーロ)が必要。モーターショーとの互換性はなく、それぞれにチケットを用意しなければならない。モーターショー会場との接点には係員が立ち、入館証をチェックしていた。
モーターショーのプレスデー(me-convention開催前)は入場制限がなく、展示棟の1階と2階は自由に出入りできた。展示棟2階は通常、車両や技術展示が行われるエリアだが、モーターショー開催期間中からme-conventionに向けてラウンジやブランコなどが設置されており、一種独特の雰囲気。ショー取材の合間にソファで休憩する人はいたものの、これらの意図を理解するジャーナリストは多くなかったのではないか。
展示棟1階のメインステージ(urban stage)。モーターショーではカンファレンスを行った場所だ。ただし、ここでme-conventionのイベントが行われたのは1回のみ。それ以外はモーターショーで披露したモデルを適宜入れ替えて飾っていた(画像提供:Daimler AG) |
日本人にはあまり知られていない印象
会場の外でも、スポンサーであるルフトハンザとの協業イベントや、フランクフルト市街地の飲食店にてスピンオフイベント(クラブのようなノリ)などを開催していた。イベント会場内はもとより、開催期間中は街中の至る所で何かしらのイベントが開催されているという、SXSWのコンセプトが踏襲されている。
SXSWは1987年にテキサス州オースティンで始まり、当初は映画や音楽といったエンターテインメントコンテンツを扱うイベントであったが、近年はIT関連のスタートアップ向けイベントとして定着しつつある。日本からの参加者も多く、開催期間中は周辺ホテルの価格が高騰するという。
しかし、今回のme-conventionは日本人が少なかった。モーターショー会場では日本人が比較的目立っていたにも関わらず、3日間の来場者合計2,700人に対して、日本人は20人に満たなかったのではないだろうか。
パナソニックでスタートアップ関連の支援を行っているという男性からは「この手のイベントには日本人のスタートアップ関係者が結構参加しているし、直前に開催されていた『アルス・エレクトロニカ』には日本人がいたので、その流れで参加する人も多いのではと思っていたが、予想外に少ない印象」と語っていた。