QRのようでQRじゃない、地図付き二次元バーコード「MapQR」

最近、QRコードの真ん中に会社ロゴなどが入ったものを見かけるようになった。厳密には規格外だが、QRコードには冗長性があるため、このようなものが可能だ(QRコードは多少の読み取りエラーがあっても判断可能)。

そのQRコードを作ったデンソーの新提案が、「MapQR」だ。地図の周囲に可読性のある二次元バーコードを入れたもので、大まかな位置を理解したうえでアプリで読み取ると、詳細な位置や行き方、チラシには書ききれない情報や多言語対応を可能にするというもの。

QRコードの技術は使っているが、現行のQRコードとは異なるものなので、専用アプリやSDKを使う必要がある。中央部分は必ずしも地図でなくてもかまわないので、応用範囲が広そうだ。

単なるQRコードではなく、見て分かる絵も入れようというのがMapQR。中のマップに付加価値を付ける

こちらはすでに利用例が出ている「今日の技術」だ。チラシのほか、外国人がスマホで読み取ると、言語の設定から多言語コンテンツに誘導するという例

ニューラルネットワークを使ってタオルを畳む

国立研究開発法人産業技術総合研究所では、人工知能技術を用いた日常生活支援ロボットの紹介とデモを行っていた。深層ニューラルネットワークを使って「青いタオルを畳む」という学習を行い、対象が変化しても柔軟に対応するというものだ。紹介のビデオでは、タオルの置き方が変わったり、タオルにシワが入ったりしても畳めることを見せており、実際のデモでは柄地のタオルも畳んでいた。

一方、刻々と変わる状況をカメラからの映像を見ながら判断……というのは、まだまだ大変な処理のようで、ロボットはかなりゆっくり動いていた。実用を見据えると、処理速度と畳む速度の大幅な向上が必要だろう。ちなみに、衣類を畳むというと、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズの「ランドロイド」を思い出すが、CEATEC 2017には出展していなかった。

衣類畳みロボ……というと、発売が延期となってしまったランドロイドを思い出すが、産総研のほうは純粋な研究。カメラ映像を、多層ニューラルネットワークを用いて学習させることがテーマだろう

左が説明ビデオで、学習とは別の位置にタオルを置いた例。左下がカメラで見た実写画像で、左上が数秒後にこうなるであろうという予測画像。刻々と変わる画像を処理するため、かなりの計算能力が必要になる