仮想通貨が日本で普及するのはまだまだ先?

同じくMUFGブースでは、先日発表された「MUFGコイン」のデモも。MUCという単位なのだが、想定は「1Yen=1MUC」で、小数点以下の決済にも対応できる、つまり法律上は消えた「銭」単位の決済にも対応している。ただし現在のところは、「銭単位の決済を行うかどうかは決定ではない」、「一行(MUFG)だけでは広まらない」、「金融機関としてどこで収益を上げるかなどまだ課題は多い」とのことだ。

MUFGコインの一般向けデモは、今回のCEATEC 2017が初めて。後ろの自販機で「120円」が光っている商品が見えるが、実際には「120.05MUC」の設定。端数決済にも対応できるというデモだ

QRコードを使った決済などにも対応するというが、最大の課題は普及するかどうか。MUFGだけでは解決できない問題なので、多くの金融機関で共通の仕組みを作らなければならないだろう

太陽光で部屋を均一に明るく照らす

シャープのブースでは、液晶パネルで培った技術の応用ということで、窓からの採光で部屋全体を明るくするパネルをデモ。

現在の液晶パネルは、主に液晶のフチに配置したLED光源を、配光版を使ってムラなく均一に、そして効率よく光らせる必要がある。これを窓からの採光に見立てると、通常の窓では太陽光がストレートに入るため、その太陽光だけでオフィスやフロア全体を均一に明るくすることはできない。今回のデモでは、液晶の配光パネル技術を応用したオフィス向け採光パネルを用いて、太陽光を部屋全体にムラなく広げて「照明」として利用する様子を見せていた。

オフィス用として一部採用が始まりつつあるということだが、参考展示として家庭用の提案も。日当たり良好でないと実用的でないかもしれないが、太陽光をうまく活用し、省エネ・節電にもつながる技術だ。

液晶パネルで培った導光板技術を応用した採光システム。写真上はフィルタを入れているため、同じように窓から斜めに入った光が部屋全体に分散されているのが分かる

オフィス用としてはすでに採用例が出始めており、家庭用向けの製品が参考出品されていた