メモアプリは様々な競合がひしめいています。

例えばMicrosoft OneNoteは、モバイルアプリの充実によって、Evernoteの強力なライバルになりました。またGoogleドキュメントも、共同編集などを手軽に行える点で、人気のあるアプリです。どちらかというとワープロというイメージが強いのですが。

WWDC 2017で発表されたiOS 11では「メモ」アプリの強化が図られていることが明らかになった

先日開催されたWWDC 2017で、AppleはiOS 11、macOS High Sierraを披露しました。その中でも、iPad Proとの組み合わせで比較的多くの時間を割いて説明していたのが、「メモ」(英語では「Notes」)でした。

iOS 11の「メモ」は、iPad Pro＋Apple Pencilを、紙とペンよりも素早くメモが取れるツールとして進化させようとしています。

メモアプリの新機能「インスタントメモ」

Apple PencilでiPad Proのロック画面をタップすると、直前まで編集していたメモのページが開き、すぐに手書きメモを取ることができる「インスタントメモ」に対応します。アクセスできる機能はそのメモに限定されますが、ロック解除をしてアプリを起ち上げる、といった動作なしでメモが取れるというスピード感は、まさに紙とペンに匹敵します。

メモアプリの新機能「インラインスケッチ」

加えて、表組みへの対応や、カメラを使った書類のスキャン、文字や写真と手書きメモを混在させる「インラインスケッチ」への対応など、特にApple Pencilの活用を重視する機能を大幅に取り入れるようになりました。

秋にこうした進化を遂げるAppleの「メモ」アプリ。今まで活用していなかっただけに、ここまで高機能化していたのか、と驚かされました。そしてMac版の「メモ」には、ちゃっかりEvernoteからのインポート機能が備わっているのです。明らかに、Evernoteユーザーを取り込もうとしていますね。