前述のとおり、本製品は冷却ポットを事前に冷やす必要がないことから、本体からポット部分のみを取り外すことができません。メーカーによると、断熱性を維持するなどの理由から今回のモデルでは取り出しができる構造は難しかったとのことです。

電源コードは洗浄する際に取り外せます。ACアダプターが大きめでパソコンっぽい?

となると、気になるのは使用後のお手入れですが、本製品は本体をそのまま水洗いできるように設計されています。唯一水洗いができないのはフタにあるモーターですが、フタや羽根は細かく分解することができ、この部分だけを取り外せるようになっています。

材料を入れるポッドは取り外しが不可。手入れの際は本体ごと洗います。アルミ製のため金属など固いものは傷つきやすいので要注意

フタは2つに分かれ、モーター部分や回転羽根まで細かく分解できるため、お手入れしやすいのが◎

本体のほうは外側からも冷却装置やファンなどを内蔵していることがわかりますが、水中に沈めたりしない限り、水がかかった程度では問題ないとのこと。半信半疑でキッチンシンクで食器と同様に何度も洗って使っていましたが、一度も問題なく動作していました。

以上、アイスデリプラスを実際に使用してみた感想ですが、総論としてアイスクリーム好きや料理好きで、美味しいものを手作りしたい人には有用だと思います。かつポッドを事前に冷やす必要がないという一番の特長は、冷凍庫に冷却ポットを冷やしておくスペースがないという人にとって、それだけで価値アリです。

事前冷却方式のアイスクリームメーカーとは違い、連続で使用できるというのもメリットですね。ちなみに事前にポッドを冷却する必要のないアイスクリームメーカーには「コンプレッサー式」というのもありますが、こちらの場合は本体が大型で価格も高価なため、家庭用としてはあまり一般的ではありません。一方で、料理やスイーツ作りの手間を減らしたり、時短が目的という人にはあまり向かないかも。どんな要素を求めるかによって、評価が分かれる製品だと思います。

個人的に今後求める改善点としては、ポッドの着脱と、仕上がり時間の目安表示です。"予冷"を利用して作る冷却ポッド型の場合は、15~20分程度で出来上がるのに対して、本製品は平均で1時間以上はかかります。残り時間の表示が難しくても、経過時間がわかれば便利なはず。次のモデルではこれらの課題を克服した製品が登場するのを期待したいところです。