トラブルが増えていることについて
今年4月には、いわゆる"格安スマホ"をめぐるトラブルが増えているとして、国民生活センターが消費者に注意喚起を行った。これについて、MVNO各社はどのように考えているのだろうか。
はじめに、MMD研究所の吉本氏は「MNOからMVNOに移行した際に、違いがあることを正しく理解していないお客さまが多いのでは。必ずしも端末はセットで販売されておらず、SIMだけで売られていることもある。SIMのサイズなどの整合性の問題、あとはキャリアメールの問い合わせなどが考えられる。通信速度が思っていたほど速くなかった、思っていた金額と請求額が違うといった相談も多かったようです」と説明した。
岡本氏は「しっかり説明することが大事。弊社では端末のセット販売をしていないため、SIMのサイズを間違えてご注文いただくトラブルが多い。Webでサービスを選ぶ際に、サイズを間違えないようなフローにするなど改善していく必要がある」とした。
mineoの上田氏は「格安SIMの場合は、何のサービスが不足しているかが分かりづらいのかも知れない。そこをきっちりと説明して、納得して契約いただくことを、地道に続けていかないといけない」と回答。
イオンモバイルの井原氏は「以前から、お客さまの"なんで安いの?"の疑問に対する回答のひとつとして、"通信速度が遅いです"と説明してきた。あとは、キャリアメール宛てに送ったメールが届いていないという苦情も多い。最近は、ネットで料金プランが変更できないという問い合わせ、お叱りを受けることがある」。
LINEモバイルの大熊氏は「通常利用に差し支えのない範囲で、しっかり通信速度が出るように注力している。お客さまには、キャリアさんほどは速度が出ないとご理解いただいた上で、契約いただいている。サポートセンターには、LINEがうまく使えないんだけど、といった問い合わせまできてしまうことも。機種変更時のLINEの引き継ぎなど、分かりやすく説明できるように心がけている」と説明した。