――そんな「Blue Moon」に続くのが「Brave Freak Out」
LiSA「『Brave Freak Out』も、あらためて聴くとカッコよくないですか? 今回のアルバムでは、シングルの4曲が意外といい仕事をしている気がします」
――けっこうバラバラだと思っていたシングルの4曲が、意外と近い方向性だったんだなってあらためて感じました
LiSA「そうなんですよ。だからこそ、これ以上こういう曲を増やすと、ずっとこの方向になってしまうなって思いました」
――そして小南(泰葉)さんが作曲の「TODAY」が続きます
LiSA「『TODAY』は、そんな闇を抱えていた時期を越えて、自分が自分で生きていこう、ちゃんと未来を考えながら生きていかなければいけないって決めた、その決意が表れた曲になっていると思います。最初に聴いたときは、小南さんがひとりでアコースティックを弾いて、ラララ~♪って歌っているだけだったんですけど、それだけでも超サイコーな曲だったので、キチンとした意思を載せてあげないと、曲が悲しむなって思いました」
――その意味で「TODAY」というのは、あらためて自分の足元を確認したというニュアンスでしょうか?
LiSA「やはり30手前にして、おそらく20代最後のアルバムになると思うんですよ。だから、過去を振り返ったとき、それこそデビューする前だったり、夢を思い描いていたりする自分に、今の自分が手紙を書いてあげられるなら、何が言いたいかなって考えて、実際に手紙を書いてみたんですよ、何にもなくて不安で、それでも何かをやらなくてはいけないと思っている、不安だらけの自分に対して手紙を書いて、それを歌にしました」
――そういう不安だらけの自分があったからこその「TODAY」ですからね
LiSA「そうそう」
――たぶん、10年後も同じことを言っている気がしますが……
LiSA「もう一回『TODAY』を書いてるかもしれないですね(笑)」
――成長しないわけではなく、また30代から40代になるときに違ったベクトルで同じようなことを考えるんじゃないかなって思います
LiSA「そういう意味では、楽しそうにしている先輩がいっぱいいるので、40になっても50になっても、楽しく生きていけるのではないかと思っています。今になって、大人になるのも楽しそうだなって考えられるようになりました」
――そしてラストを飾る「そしてパレードは続く」は、作詞・作曲が田淵(智也)さんで、アレンジが東京スカパラダイスオーケストラという組み合わせになっています
LiSA「センパイ×大センパイですね(笑)。さすがセンパイ(田淵)というべき楽しい曲で、本当に前しか見ていない感じですね。『TODAY』で過去を振り返りまくって、まあいろいろあるけど、とにかく未来に向かってパレードは続いていく。そういう意味では、『LiTTLE DEVIL PARADE』は"覚悟"のアルバムなんだと思います」
――「そしてパレードは続く」という以上、これからも「LiTTLE DEVIL PARADE」なわけですね
LiSA「そうそう。自分を自分だと認めて、その上で生きていく"覚悟"ができたアルバムと言ってもいいかもしれません。そしてその決意表明が、この曲に詰まっています」
――そんな『LiTTLE DEViL PARADE』を引っ提げてのライブツアーも6月から始まりますが、最後にファンの方へのメッセージをお願いします
LiSA「すごく素直な気持ちで作ったアルバムなので、きっと皆さんにも楽しんでいただけると思っています。音楽と向き合って、音楽を素直に楽しんでいるアルバムになっていて、そんな風に人生も楽しめるようなライブ、みんなと生きていく日を楽しめるようなライブを作りたいと思っています。よろしくお願いします! 今日もいい日だ、ばいちー!」
――ありがとうございました