ブリーフィングの場では、前述の通り、AppleはMacとタッチパネルの融合について否定した。しかしそれは、フィジカルなインターフェイス、つまりタッチやペンといった用途をユーザーが取り入れたいと考えた場合、Macプラットホームを離れなければならないことを意味する。
いくらプロ向けのコンピュータにタッチスクリーンは不用、という考えをAppleが固持したとしても、世の中にタッチスクリーンのデバイスが増え、それを使いたいという人が増えれば、結果的にMacの売上を落としてしまうことにつながっていく(コンピュータ操作において、タッチスクリーンを主流にしたのは、iPhoneとiPadをリリースしたApple自身なのにも関わらず)。
プロユーザーを、将来のより魅力的なマシンの計画以外に、引き留める方法はあるのだろうか。ヒントは、ブリーフィング中に、Appleのソフトウェアを統括する上級副社長クレイグ・フェデリギ氏が述べた言葉にあるかもしれない。
それは、複数のデバイスを連携させて使うこと、だ。
明言こそしなかったものの、フェデリギ氏が意図するところは、プロにとってのメインマシンとしてのMacと、インターフェイスとして活用しうるiPad Pro、という関係性だろう。