筆者は東京の小学校に通っていたため、関西の小学校の授業風景に触れるのは初めてだったが、とにかく生徒はボケまくり、先生はツッコミまくる。それだけでも授業のテンポの良さや笑いが生まれるが、アクセサリ作りやfuncへの命名も、生徒にとっては格好のボケるチャンスだった。

ダンス、ブロックのアクティビティを経て、初めてiPadのSwift Playgroundsへと移行する。funcを学ぶステージでは、キャラクターを動かすコマンドに、「右に回る」が欠落している。課題は「左に回る」を3回組み合わせて、「右に回る」関数を作る、というものだ。

そこで、何人かの生徒たちから声が上がった。ふざけた名前をつけたfuncが、Swift Playgroundsの入力候補に出てきたからだ。

Swift Playgroundsは、実際に文字列のSwiftコードを組んでいくが、学習者が極力キーボードを使わないよう工夫されている。コード入力画面では、通常のiOSの文字入力と同じインターフェイスで、入力できるコードが表示され、タップして候補から選ぶだけでコードを組んでいくことができるのだ。

その入力候補に、「使えるコードの候補」として、自分で名付けたfunc名が表示され、生徒はびっくりして声を上げたのだ。funcには自由に名付けることができ、いつでも呼び出せるようになることが、生徒の中に体験と気づきとして定着した瞬間でもあった。

アクティビティの後、iPadのSwift Playgroundsで、funcを使った実習に取り組んだ。早くできた生徒が詰まっている生徒をサポートする教え合いの様子も見ることができた