価格と機能拡張に期待

早速日本でもこうしたシステムを導入して会議環境の刷新を、といきたいところだが、ターゲットとなる中小企業は、こうしたシステムを導入すれば効率が改善することはわかりつつも、約50万円~という導入費用がネックになりそうだ。たとえばSpark Boardに、もう一回り小さい40インチ程度で、解像度もフルHDに抑え、導入費用が20万円前後の低価格モデルがあれば、日本の中小企業にも導入しやすいのではないだろうか。

また、システム全体で見ると、外部サービスなどと組み合わせて機能を拡張する余地がほしい。特にビデオ会議については、音声認識で自動的に会議ログを残す機能(せめて録音する機能)や、外国語の自動翻訳機能(先日Skypeが実装しているが、Windows Azureの機能としても利用可能)などを組み込めるようになれば実用性が高い。こうした拡張機能についても将来的な対応を期待したい。

中小企業向けの営業基盤が強いKDDIとビデオ会議製品の雄・シスコシステムズがタッグを組んだことで、ともすれば民生品を流用していたような企業向けビデオ会議市場について、大きな転換期となる可能性がでてきた。目論見どおり日本企業の会議の時間を減らして生産性の向上・労働環境の改善へと繋げるられるか、両社の奮闘に期待したい。