WorkflowがApple Design Award 2015で表彰された際、高く評価されたのは、アプリ内のワークフローを音声で呼び出すことができるようにした点だ。
先ほど例に挙げた帰宅予定時刻をメッセージする作業は、目と指を使っても6ステップという面倒さがあるが、これを音声だけで操作しようとすると、また結構な時間がかかる。これらを一言、「帰宅時間をメッセージする」というコマンドだけで済ませられたら、どれだけ時間の短縮になるだろうか。Workflowは複雑な操作をシンプル化し、音声に対応させる高いアクセシビリティ性能を発揮していたのだが。
しかしこれは目の不自由な人だけに必要とされているわけではない。iPhoneを使う全ての人が、1タップで6ステップもの作業をこなせれば、「便利」なのだ。つまりWorkflowはユニバーサルデザインを実現しているアプリと言える。恐らく、Workflowを買収したAppleが真っ先に行うことは、Siriのサポートだろう。Siriから直接、Workflowの作業を呼び出せるようになれば、Siriができることは飛躍的に、そして自律的に増えていくことになるからだ。