日本エイサーから登場した「Spin 7 SP714-51-F78U/F」(以下、Spin 7)は、360度回転ヒンジを備えつつ、厚さ10.98mmを実現した超薄型14型2in1 PCである。同時発表された超薄型クラムシェルスタイルの13.3型モバイルノートPC「Swift 7」と設計コンセプトは似ており、いわば兄弟機のような製品だ。Spin 7の液晶ディスプレイは14型と、Swift 7の13.3型より一回り大きく、Spin 7のほうが高性能なCPUを搭載している。Spin 7も、14型2in1 PCとして世界最薄をうたう(日本エイサー調べ)。

ノートPCとしてもタブレットとしても使える2in1 PCは、キーボードが分離できるタイプと、キーボードを外せないタイプに大別できる。それぞれ長所と短所があり、ユーザーの好みや使い方に応じて選べばいいのだが、Spin 7は後者(キーボードを外せないタイプ)であり、キーボードの使い勝手にこだわる人に向いている。

Spin 7 SP714-51-F78U/F

■試用機の主な仕様 [CPU] Intel Core i7-7Y75(1.30GHz) [メモリ] DDR3L-1600 8GB [グラフィックス] Intel HD Graphics 615(CPU内蔵) [ストレージ] 256GB SSD [ディスプレイ] 14型グレア(光沢、1,920×1,080ドット)、タッチ対応 [OS] Windows 10 Home 64bit [サイズ/重量] 約W324.6×D229.6×H9.98mm / 約1.125kg [実勢価格(税込、2017年3月中旬)] 200,000円前後

360度回転ヒンジを採用し、4つのスタイルで利用できる

まずは、外観から見ていこう。Spin 7のボディは、Swift 7と同様に一体成形のアルミニウム合金製であり、美しく堅牢である。ヒンジは2軸で360度回転を実現しているが、このヒンジも薄さを追求して独自に設計されたものだ。Swift 7では、ブラックとゴールドの2色を基調としていたが、Spin 7はブラックボディとなり、より精悍な印象を受ける。

本体サイズは、W324.6×D229.6×H10.98mmで、重量は約1.2kgである。試用機の実測重量は1,329gであり、公称より100g以上重かった。2in1 PCは、通常のクラムシェル型ノートPCに比べると重くなりがちだが、この重さなら常に持ち運んでもそれほど苦にならないだろう。

独自設計の2軸ヒンジが採用されている

天板はブラックであり、精悍で落ち着いた印象を受ける

このように180度開くこともできる

Spin 7は液晶が360度回転するため、「ノートPC」「テント」「ディスプレイ」「タブレット」という4つのスタイルで利用できる。ノートPCスタイルは、一般的なクラムシェルタイプのノートPCとして使うスタイルであり、キーボードを使って文字を入力するのに向く。

液晶を反対側に折り返して、ヒンジ部分を上にして置けばテントスタイルになる。テントスタイルは、動画などを視聴するのに適したスタイルだ。また、液晶を300度くらい開いて、キーボードを下にして置けば、ディスプレイスタイルになる。こちらも、動画などの視聴に適している。さらに、液晶を360度回転させてキーボードを下にすると、タブレットスタイルとなる。用途に応じて、最適なスタイルを使い分けられることが魅力だ。

液晶を反対側に折り返して、ヒンジ部分を上にして置けば、テントスタイル

液晶を300度くらい開いて、キーボードを下にして置けば、ディスプレイスタイル

液晶を360度回転させてキーボードを下にすると、タブレットスタイル

本体の重量は実測で1,329gと、公称より100g以上重かった