操作性も中級機並み、親指AFが可能に
続いて背面を見てみよう。目を引くのは右上のボタンだ。「AEロックボタン」、「AFフレーム選択ボタン」に加え、9000Dではついに「AF-ON (通称親指AF) ボタン」が追加されたのだ。なお、ここに並んだ3つのボタンは好みに応じて機能をカスタマイズ可能。「AEロック/FEロック」「AF停止」「AEロック」「FEロック」を割り当てることができる。これはもはや立派なミドルクラスの装備だ。
SNS愛用者には欠かせないWi-Fi機能も、より使いやすくなっている。接続先をワンタッチで選べる「Wi-Fiボタン」を搭載。また、新たにBluetooth Low Energy (BLE) に対応、スマホなどの転送先端末との接続を省電力で維持できるようになった。さらに、BLEを利用した全方位ワイヤレスリモコン「BR-E1」(別売:予価4,000円前後) も使用できる。
そのほかにも、メニューボタン、インフォボタン、クイック設定ボタン、再生ボタンの形状を変更。そしてマルチ電子ロックスイッチをスライドスイッチからレバー式に変更するなど、細かな部分にまで操作性、というより「操作感覚」向上のために手が入れられている。
動画に関しても、5軸の動画電子IS (手ブレ補正) が働いたり、フルHDで60P (8000Dは30P) 撮影が可能など、ミドルクラスに迫る。EOS 80Dと同等の装備や機能を多く取り入れたEOS 9000D。写真を楽しむ意欲にあふれ、ワンランク上を目指すエントリー層のみならず、軽量装備で高品質な作品を撮りたいベテランユーザーの写欲も刺激する一台となりそうだ。
機材撮影:青木明子