ハードとソフトの両面で使いやすさを追求

モードダイヤルに目を移すと、EOS 9000Dには新たに「クリエイティブフィルターモード」が追加されていることがわかる。これはミドルクラスの「EOS 80D」に倣った仕様だ。

9000Dのモードダイヤルにはクリエイティブフィルターモードが追加され、ロック解除ボタンも質感の高い金属製になった

フラッシュのマークは8000Dではプリントだったが、9000Dではポップアップボタンに彫刻されている

スピーカーの位置は微妙に異なる。スピーカーホールは9000Dの方が小さい

9000Dの側面インターフェースカバーはシボ加工が施されている

9000Dで撮影モードを切り替えると、見慣れない画面が表示される。「ビジュアルガイド」と呼ばれる新UIだ。各モードを具体的に作例付きで表示したり、絞り値の設定を「ぼかす」「くっきり」などわかりやすい言葉で表現する。スタイル自体は目新しいらしいものではないが、エントリークラスにはあってもいい機能だろう。なお、従来のUIが好みならオフにもできる。

新UI「ビジュアルガイド」。この画面はポートレートの説明

新たなスペシャルシーン「集合写真」

シーンモードには、新たにスペシャルシーン「集合写真」が追加された。集合写真を撮ったことがある人であれば、「そう容易でないのに、責任も大きいという不条理さ」を思い出すだろう。

「室内でフラッシュを使ったら、前列の顔が真っ白になってしまった」、次に「フラッシュを使わずに手ブレを防ぐためにシャッター速度を稼ごうと絞りを開いたら、後列の顔がぼけてしまった」、そこで「全員の顔にピントを合わせようと絞ったら、シャッター速度が遅くて被写体ブレまくり」と、どうしていいかわからない状況に陥りがちなのだ。それがカメラまかせでキレイに撮れるなら、ユーザーにとって大きな福音となる。

ボディ厚の変更に伴い、サブモニターの形状も改められている。ただし、表示される情報に変わりはないようだ。

サブモニターの形状も変更。個人的には見やすくなったと思う