高性能なCPUやストレージを搭載
今回試したYOGA 910は、CPUがIntel Core i7-7500U(2.7GHz/最大3.5GHz)、グラフィックスがCPU内蔵のIntel HD Graphics 620、メモリが16GB(PC4-17000 DDR4 SDRAM)、ストレージが512GBのSSD(PCIe)というハイスペックな構成。実際に使用していても、ストレスはまったく感じなかったが、一体どのくらいの性能があるのだろうか。
そこで、いくつかのベンチマークを実行してパフォーマンスを測ってみることにした。まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。全体的に高いスコアだが、その中でも特にディスクの速さが際立っている。
WinSAT.exeの結果 | |
プロセッサ | 7.7 |
---|---|
メモリ | 7.9 |
グラフィックス | 6.3 |
ディスク | 9.2 |
続いてPCの総合的なパフォーマンスを見るPCMark 8 HOME ACCELERATED では、下図のようになった。
さらに「CINEBENCH R15」を試したところ、OpenGLが43.96fps、CPUが339cbとなった。PCMark 8のスコアはもう少し伸びても良い気がするが、Intel Core i7-7500Uを搭載したノートとしてはまずは順当な結果だ。
次に「CrystalDiskMark」でストレージ性能を計測してみたところ図のようになった。PCIe接続のSSDだけあって、シーケンシャルリードはもちろん、ライトでも1,500MB/sを超えており、非常に高速なのがわかる。実際、OSの起動やアプリの立ち上がりなどは非常に速く快適だった。
続いてグラフィックスの性能を見るため3DMarkを試してみたところ、次の結果になった。
3DMarkの結果 | |
Ice Storm | 51110 |
---|---|
Ice Storm Extreme | 38590 |
Cloud Gate | 6621 |
Sky Diver | 3908 |
Fire Strike | 966 |
Time Spy | 360 |
ミドルレンジPC向けの「SKY DIVER」が3908、「Cloud Gate」が6621となり、CPU内蔵グラフィックスとしてはなかなかの好スコア。ちょっとしたゲームなら十分楽しめそうだ。そこで、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトを試してみたところ、次の結果になった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア | |||
グラフィックス設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
低品質 | 1280x720 | 11601 | すごく快適 |
標準品質 | 1280x720 | 9898 | とても快適 |
最高品質 | 1280x720 | 8175 | とても快適 |
低品質 | 1920x1080 | 6760 | 快適 |
標準品質 | 1920x1080 | 5628 | 快適 |
最高品質 | 1920x1080 | 4327 | 普通 |
低品質 | 3840×2160 | 1563 | 重い |
標準品質 | 3840×2160 | 1231 | 重い |
最高品質 | 3840×2160 | 926 | 動作困難 |
さすがに4Kだと動作が厳しいが、フルHDなら標準品質でも快適にプレイできる結果になった。内蔵グラフィックス搭載のモバイルノートPCで、これだけのパフォーマンスであれば、十分だといえる。
パフォーマンスに優れたCore i7を採用していることで気になるのがバッテリー駆動時間だ。カタログスペックを見ると、バッテリーはJEITA 2.0で約11.5時間の駆動が可能となっているが、実際はどのくらい持つのだろうか?
そこで、電源プランを「省電力」、画面の輝度を「40%」にして、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って実際にどのくらい持つのかを計測してみた(なお、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている)。
実測値は9時間53分で、公称値の11時間半には及ばなかったものの、ほぼ10時間と十分な結果となった。ちなみに、Core i5-7200UとフルHD液晶ディスプレイを搭載した下位モデルの場合、バッテリー駆動時間はJEITA 2.0で約15.9時間となっている。今回は試すことができなかったが、カタログスペックを見る限り普段使いには十分すぎる性能なので、バッテリーの持ちを重視する人はそちらのモデルの方を検討してみるのも良いだろう。