iPhone 7 Plusとともに効果的なiPhone SEとiPhone 6s
アップルの屋台骨を担っているのは引き続きiPhoneの販売だ。2017年第1四半期決算では、iPhoneは前年同期比で5%増の7829万台を販売し、やはり前年同期比5%増の543.8億ドルの売上高を記録した。総売上に占めるiPhoneの売上高は69%に達している。
カンファレンスコールでは、iPhone 7が最も人気のiPhoneながら、iPhone 7 Plusは2017年1月に需給を正常化するとのコメントもあった。
iPhone 7 Plusに限らず、より大容量のiPhone 7が販売されることは、アップルにとって、販売台数あたりの売上を大きくし、また原価率も低くすることができる。
特に先進国市場では今後、ハイエンドスマートフォンの飽和と買い換えサイクルの長期化が起きることから、1台あたりの価格の上昇は重要な指標となる。
主に決算資料では、販売台数の伸びよりも売上高の伸びが大きくなると、販売価格の上昇が起きていると予測することができる。
ところが、2017年第1四半期決算では、販売台数、売上高ともに5%の成長だった。つまり、前年同期と比べて、販売台数と平均販売価格の比率が大きく変わっていないことを示唆する。
そこで、2016年3月に投入したiPhone SEと、併売中のiPhone 6s・6s Plusの存在がある。iPhone 6sシリーズは、iPhone 7シリーズ発売以降、100ドル安く購入できるようになり、iPhone SEはiPhone 7シリーズよりも250ドル安い価格からで購入することができる。これらの販売台数増と、iPhone 7需要の販売価格上昇が釣り合っているとみている。