Firefoxとの併用
Pale Moonの特徴の1つに、Firefoxとの併用が可能な点がある。Waterfoxなどの独自ビルドブラウザなどの場合、プロファイルがFirefoxと同じ構造なので、併用させることができない。
この点は、Pale Moonの大きな魅力の1つだ。つまり、普段は、Firefoxを使っていて、特定のアドオンや以前のUIで確認したいことがある場合など、必要に応じてPale Moonを起動すればよい。その際に、Firefoxを停止させる必要がない。
冒頭でも述べたように、独自ビルドブラウザの多くは、個人ベースで開発が進むため、更新頻度がそれほど頻繁でないものがある。その点、Pale Moonでは、アップデートの頻度が高い。11月22日のバージョン27以降、2度のマイナーバージョンアップが行われている。不具合修正も重要であるが、セキュリティ更新がやはり重要であろう。ブラウザにとって、もっとも重要となる。このあたりも安心して使えるのが、Pale Moonといえるだろう。
一方、同期システムは、Firefoxとは互換性のない独自のPale Moon Syncが使われている。他にも、Googleの検索エンジンが搭載されていないといったこともある。設定関連は、コンフィグ画面から行う必要もあったりと、少し敷居の高い面もある。この点はあらかじめ知っておきたいことだ。
Firefoxでは、WebExtensionsだけでなく、新レンダリングエンジンのQuantumn、マルチプロセス環境(e10s)の完全移行などが予定されている。2017年は、Firefoxの環境が大きく変化する年になる可能性もある。そんななか、Pale Moonの存在を覚えておくと、何かの役に立つ可能性もあるだろう。