また、Apple Watchの車椅子ユーザーのカロリー計算では、3つの代表的なこぎ方を検知し、そのこぎ方や路面状況に応じて正確なカロリー計算を行えるようになった。腕の動きの検出は、watchOS 3で搭載されたスイミングのワークアウト計測に通じるものがある。

重要なことは、車椅子の計測でも、スイミングの計測でも、全く同じハードウェアを用いて実現できている点だ。汎用的なスマートウォッチでありながら、車椅子のカロリー計算を行うことができる世界初のウェアラブルデバイスでもあったのだ。

前述のSady Paulson氏が今後のテクノロジーに期待することも、我々のそれとさほど遠くない。Paulson氏は、より素早くコミュニケーションが取れるようになりたいと願っており、文字入力をスイッチでいかに迅速に行うか。あるいはジェスチャーや声を使ったより素早い入力方法を実現できるのではないか、といった期待を寄せている。同時に、Appleが開発しているHomeKitも、人々が生活を送る上で、要素技術になると指摘する。将来、自分専用のスマートホームを構築することが楽しみだそうだ。

macOS Sierraにもアクセシビリティ機能は搭載されている

iPhoneは我々の生活の中で鍵となっているが、生活連携機能が進めば進むほど、Paulson氏にとっても、より重要な鍵としての役割が強化されていくことになる。