明るい単焦点レンズで撮影したかのような効果を、シャッター一つで得られるポートレートモードは、スマートフォンで撮影される写真のイメージを大きく変える可能性はある。

人物や物体のように、形状がはっきりとしていて認識しやすい被写体は、完璧に背景と分離され、くっきりとした写真が得られる。しかし、植物や複雑な奥行きを持つ物体の場合には難しい場合もある。

とはいえ、このレベルならエフェクトは適用できる

今後のアップデートで精度が上がることも期待できるが、必ずしも万能な撮影モードではない点は留意すべきだろう。

万能ではない他の理由もある。ポートレートモードではセルフタイマーをONにするのは可能だが、それ以外のズームやフラッシュ、HDR、Live Photosといった撮影機能は有効にすることができない。

個人的には、Live Photosとポートレートモードのボケ味は、iPhoneでのカメラを楽しむ上で、難しい選択となっており、シーンによって選んだり、場合によってはLive Photosとポートレートの双方を撮影することもあった。

それでも、単焦点レンズにワンタップで切り替えられるようなポートレートモードの搭載は、iPhoneのカメラの幅を拡げ、家族での時間や旅などでのiPhoneカメラの表現力を大きく高めることになる。