さて、早速、ポートレートモードで撮影した写真を何点かご紹介しよう。

ちなみに、HDRモードと同様に、ポートレートモードでも、通常の撮影と、背景をぼかした「奥行き効果」を適用した写真を瞬時に両方残すことができる。今回は、双方を並べてご紹介して、効果のほどをご覧頂こう。

  • まず、ポートレートモードで初めて撮影したのは、手の平に落ち葉を置いて、これを撮影したものだ。手の平と葉にはフォーカスが合っているが、背景となる地面のざらつきはボケ味で気にならなくなっている。
  • 前回の記事でもご紹介した、プールを背景にしたApple Watch Series 2の写真。こちらも、プールであることが色から分かれば、細かいディテールは必要なく、時計によりフォーカスした絵となる。
  • 料理の写真は、わざと背景に皿を置いたまま状態で撮影したが、やはり主題となるラムチョップが際立つ。普段は背景が邪魔にならないよう、皿をどけるなどの工夫をしているが、お店などでそうした準備ができない場合でも、シズル感漂う写真に仕上げることができる。
  • 既に筆者の住むバークレーの街では、感謝祭からクリスマス、そしてバレンタインシーズンまで続く冬のイルミネーションが設置されている。ポートレートモードでは、作例のような手前にあるLED電球と奥のコントラストを楽しめる。

一眼レフカメラの明るい単焦点レンズで得られる写真を再現していることは理解できる。また、Adobe Photoshopなどの画像編集ソフトを使えば、手前の被写体を切り出し、レイヤーで分離し、背景だけにぼかしの効果をかければ、同様の写真をあとから作り出せる。

しかし、iPhone 7 Plusでは、ポートレートモードに合わせてシャッターを押すだけでよいのだ。