iPhone 7シリーズでは、16GBモデルが廃止され、32GB、128GB、256GBの3モデル展開となる。容量の増加は、インストールできるアプリの増加に直結するが、同時に、高画質の写真やビデオをよりたくさん撮影することができるようになる。

例えば、いままで64GBモデルを選択してきたユーザーは、同じ価格帯で128GBモデルを手に入れることができるようになり、フォトライブラリと空き容量が気になりはじめた人にとっては、有りがたい容量倍増となる。

またiOS 10では、写真アプリが大幅に強化されている。「ブリリアント」と呼ばれる新しい明るさ調整は、写真を簡単により見栄え良くできる。また「メモリー」機能は、日時や場所、被写体や人、旅行などの風景やパターンを解析して、自動的に写真をまとめてくれる機能だ。写真とビデオを織り交ぜたスライドショーも自動的に作成してくれる。

iPhoneで写真を撮ることは、ハードウェアとソフトウェアの進化によって、より貴重な体験へと変化しつつある。Appleは今後も、iPhoneの核となる魅力として、カメラ機能を強化していくことになるはずだ。それだけに、Live Photosの次の新しい写真、例えばVRのような新しい機能に踏み込まなかった点は、残念に思う部分だ。

松村太郎(まつむらたろう)
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura