本機は、CPUにSkylake世代のIntel Celeron G3900Tを採用している。これは、Celeronシリーズの中ではパフォーマンスの高いデスクトップ向けプロセッサで、動作周波数は2.60GHz。また、4GBのDDR4メモリも搭載する。前モデルはノート向けのCeleron 2950M(2.0GHz)と4GBのDDR3Lメモリという構成だったため、基本性能はかなり強化されたと言える。

ちなみに、グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 510(前モデルはIntel HD Graphics)で、ストレージは1TBのHDD(SATA、7,200回転/分)だ。

デスクトップ版とはいえエントリー向けのCeleronということで、どのくらいのパフォーマンスなのか気になる人も多いだろう。本機の性能をチェックするため、いくつかベンチマークを実行してみた。まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」は次のような結果になった。

WinSAT.exe

プロセッサ 7.2
メモリ 5.9
グラフィックス 4.6
ゲーム用グラフィックス
ハードディスク 5.9

「WinSAT.exe」の結果

これを見ると、プロセッサが7を超えており、思った以上にパフォーマンスが高いことがわかる(メモリのスコアが5.9となっているが、これは本機が64ビットOSでメモリ搭載容量が4GB未満のため最大5.9となる)。

PCMARK 8 HOME ACCELERATED 3.0

PCMARK 8 HOME ACCELERATEDでは、スコアが2698となった(下表参照)。

HOME Score 2698
Test duration 40min 03s
Web Browsing - JunglePin 0.32947s
Web Browsing - Amazonia 0.13700s
Writing 5.15139s
Casual Gaming 17.12fps
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 29.99fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 94.33333ms
Advanced Photo Editing part 1 0.32106s

「PCMARK 8 HOME」のベンチマーク結果

Casual Gamingなどグラフィックス関連の項目が若干低めだが、全体的に高めのスコアだ。2015年夏モデルのフラグシップ機「FH77/UD」と比べてもHome Scoreが1割低い程度に留まっている。デジタル放送の視聴や録画、写真編集、ハイレゾ音源の再生などは、まったく問題なく快適に楽しめるはずだ。

CrystalDiskMark

「CrystalDiskMark」でストレージ性能を計測してみたところ、下図のようになった。SSDほどではないものの、シーケンシャルリード/ライトともに160MB/sを超えており、HDDとしてはなかなか高速だ。

「CrystalDiskMark」のベンチマーク結果

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト

ゲーム系ベンチマーク、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトでは次の結果になった。

グラフィック設定 1,280×720ドット 1,920×1,080ドット
低品質 5449(快適) 2828(やや重い)
標準品質 4504(普通) 2206(やや重い)
最高品質 3673(普通) 1533(重い)

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア

FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編

FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編では、次の結果になった。

グラフィック設定 1,280×720ドット 1,920×1,080ドット
標準品質(ノートPC) 2254(普通) 1083(設定変更が必要)
高品質(ノートPC) 1382(設定変更が必要) 652(動作困難)
最高品質 1349(設定変更が必要) 651(動作困難)

「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編」の結果

結果を見ると、やはりグラフィックス性能が要求されるゲームは厳しい印象。ただ、解像度や品質を欲張らなければそこそこ遊べるくらいのパフォーマンスはあり、本機の位置づけを考えれば妥当なところだ。Intel Core i7-4712MQ(2.3GHz)、Intel HD Graphics 4600を搭載した2015年のフラッグシップ機FH77/UDと比べると、ドラゴンクエストXベンチはほぼ同等か若干落ちる程度、FINAL FANTASY XIVベンチは1~2割落ちる程度にとどまっており、価格と性能のバランスが良くとれていると言えるだろう。

実際に使っていても、一般的な作業では体感的にFH77/UDとほとんど変わらない印象だった。CPUが2コア2スレッドなので複数の重いタスクを同時に実行する場合などは上位モデルにかなわないが、日常的な作業ではそれほど差が出ないはずだ。

本体背面のカバーを取り外すとメモリスロットにアクセスできる(写真の金属カバーで覆われた部分)。2スロットのうち2スロットが空いており、比較的簡単に増設できる