まとめと考察

ということでPreviewをお届けした。今回はあくまで平均フレームレートなどの代表値だけでの判断なのでまだ細かくは見ていないのだが、その範囲で言う限りRX 480はGTX 970と同程度以上の性能があり、GTX 970よりも消費電力も少なく、パッケージも小さく、そしておそらくは安い。

GTX 980とも場合によっては競合できるというのはすばらしいことだ。そしてR9 390とは比較にならない。絶対性能ではR9 390の方が上の場合もあるが、フル稼働させると消費電力が100W以上違うというのは決定的な差である。

この構成のままもう少し大規模(60CU程度)の構成にしたら、性能だけでなく性能/消費電力比でもGTX 1070などとも競合できるようになるのではないかと思うが、このあたりは300ドル以下のマーケットを最優先するというAMDの方針からすれば致し方ないところか。

あと気になるのは実売価格である。ちなみに入手性に関しては複数の筋から「良好」という話を聞いているので、これに期待したいところである。

ところで1枚199ドル、日本での価格もおそらく30,000円程度ではないかと思うが、だとするとGTX 980の価格で同程度の価格で、2枚構成も可能なわけだ(セール価格でなければ)。しかもDirectX 12を使うと低解像度時のオーバーヘッドも解消できるという話であれば、必然的にそうした構成を狙うユーザーもいるだろうと思う。レビューの完全版ではそのあたりもカバーしたい。