まず、パソコンで行ってきた同じ作業が実現できないのではないか、という疑問は、我々ユーザーやAppleだけでは解決しようがない問題かもしれません。
例えば、パソコンでAdobe PhotoshopとIllustratorを使っている人、After EffectsやFinal Cut Proで動画編集を行っている人は、iPadへの完全な移行を行うことは難しいでしょう。iPadにはこれらを完全に再現しているアプリがないからです。
裏を返せば、iPadに普段使っているアプリが揃っている、あるいは代替可能なアプリがあれば、多少の使い方の違いを乗り越えることで移行可能だということです。Microsoft Officeは、Word、Excel、PowerPointが揃っています。
AppleからもPages、Numbers、Keynoteが登場しており、ビデオ編集のiMovie、音楽編集のGarageBandが利用できます。これらのアプリを中心に使っている人は、MacからiPadへ、あるいは場合によってはWindowsからiPadへの移行も成功するのではないでしょうか。
筆者の場合、原稿執筆に使っているMarkdownエディタのUlyssesとiA Writerが、iPad版でリリースされており、あらゆる操作を同じように実現できました。また、ビデオ編集やPodcast編集も、iMovieとGarageBandで実現できました。
業務アプリやクリエイティブ系の専門的なアプリは、まだまだiPadに揃っておらず、これを毎日使わなければならない人にとっては、おそらくiPadへの完全な移行は難しいでしょう。しかし、一般的なパソコンの使い方の多くをカバーできるようになっているのではないでしょうか。