Microsoftは、コンセプトの上で、パソコンとモバイルデバイスの融合をやり始めている。WindowsはPCからタブレット、スマートフォンまでを、1つのWindowsエコシステムとして捉え、アプリ開発者をひきつけようと躍起だ。
またGoogleは、Androidをいつでもモバイルからノートパソコンまでをカバーするプラットホームに仕立てることができるだろう。ChromeBookは、値上がりを続ける最新のMacやWindows PCを尻目に、ホームユースや教育現場での利用などで成果をあげつつある。ChromeBookの上ではいつ、Androidアプリが動き始めても、さほど不思議はない。
ソフトウェア面ではどうだろう。先に例に出したMicrosoftは、Surface Pro向けだけでなく、iPad向けにもタッチ操作をサポートした使いやすいOfficeアプリをすでに提供している。また、Adobeは2015年の年次カンファレンスAdobe Maxで、Windows向けのクリエイティブアプリのタッチ操作を取り入れている。
もちろん、タッチ操作が完全に効率的だとは思わない。ただ、iPhone・iPad・Android・Windowsといった主要なコンピューティング環境のタッチ対応というトレンドから、Macが完全に取り残されている点は、問題視すべきだ。
普段のコンピューティングがスマートフォンやタブレットによって完全にタッチ化されている世代にとっては、Macは薄型テレビと同じ、タッチ操作できない、「使いにくい存在」に分類されてしまうだろう。