日本製の自動巻ムーブメントを搭載した機械式ウオッチブランド「セイコー プレザージュ」から、2つの限定モデルが登場する。

1913年に同社が発売した日本初の腕時計「ローレル」。今回の限定モデルは、このローレルをクロノグラフとしてリデザインしたもの。マニュファクチュール(時計の主要部品を一貫して自社生産するメーカー)でなければ生み出せなかった、100年分のさまざまな機械式時計の技術が到達した頂点ともいうべきモデルとなりそうだ。これを引っ提げ、セイコー プレザージュは2016年、グローバルでの展開を開始するという。いわば、世界ブランドへの礎となるモデルなのだ。

  • セイコー プレザージュ限定モデル「琺瑯」(左)と「漆」(右)

ムーブメントは「キャリバー8R48」。ストップウオッチのスタート/ストップ時の針飛びを抑え、耐衝撃性に優れた垂直クラッチを使った作動方式や、確実な操作感覚と動作のためのピラーホイール、秒針、分針、時針の同時ゼロリセットを行うための一体型三叉ハンマーなど、高度な技術が詰め込まれている。

限定モデル(2種類)のダイヤルは、ローレルでも使われていた「琺瑯(ほうろう)」と、日本の代表的伝統工芸「漆(うるし)」。どちらも高度な技術を持つ匠が一枚一枚丹念な手仕事で、運針を妨げない厚みに仕上げている。美しい工芸品的おもむきのダイヤルと、緩やかな時間の流れを演出する機械式時計の調和は、使用者の手首に豊かさと格調の高さを与えてくれるだろう。なお、琺瑯は琺瑯職人の横澤満氏、漆は漆芸家の田村一舟氏が監修している。

  • 琺瑯ダイヤル(SARK001)

  • 漆ダイヤル(SARK003)

  • この2つの限定モデルのみ、りゅうずトップに初代自動巻モデル同様の「蛇S(ヘビエス)」が刻まれる

  • 特別仕様の金色の回転錘。これも限定モデルのみ

ケースはSS製で外径は42.0mm、厚さは15.2mm。風防は内面無反射コーティングのカーブサファイアガラス。裏ぶたはシースルースクリューバック仕様。防水性能は日常生活用強化防水で10気圧。パワーリザーブは45時間。琺瑯は茶、漆は黒のクロコダイルストラップがセットされる。それぞれ世界限定1,000本で、2016年6月9日の発売予定。価格は以下の通り。

・SARK001(琺瑯ダイヤル) 25万円
・SBED003(漆ダイヤル) 28万円