ノートPCとして桁外れのパフォーマンス

ThinkPad P70は、CTOにより幅広いオプションを用意する。例えば、CPUではXeon E3-1535M v5/Xeon E3-1505M v5/Core i7-6820HQ/Core i7-6700HQ、グラフィックスではNVIDIA Quadro M5000M/M4000M/M3000M/M600Mから選択可能だ。

今回試した試用機には、Xeon E3-1505M v5とNVIDIA Quadro M4000Mが搭載されていた。メモリは16GBが装備されていた。レノボによると本機は「ワークステーションユーザーだけでなくPCのパワーユーザーにも満足できる製品を」という想いで開発したそうだが、いったいどのくらいのパフォーマンスを持っているのだろうか。

そこで、PCユーザーの視点からいくつかのベンチマークを実行して本機の性能を測ってみることにした。まず、Windows 7のシステム評価ツール「Windows エクスペリエンス インデックス」では、次のような結果になった。

Windows エクスペリエンス インデックスの結果

結果を見ると、すべての項目で7.6を超えるスコアになっている。Windows エクスペリエンス インデックスの場合、最高値が7.9なので、いかに本機の性能が高いかが推測できる。

続いてPCMARK 8 HOME ACCELERATEDでは、下図のようにスコアが3543となった。

「PCMARK 8 HOME ACCELERATED」の結果

モバイルXeonやM.2 SSDなどを搭載しているだけあってノートPCとしてはきわめて高いスコアだ。チェック項目のうちWebブラウジングや写真編集などの数値が一般的なノートよりかなり良いので、日常的な作業でもその性能の高さを実感できると思われる。

続いて「CrystalDiskMark」でストレージ性能を計測してみたところ、下図のようになった。試用機はSATA 6GB/sのM.2 SSDが搭載されていたため、それがボトルネックとなってシーケンシャルの速度も600MB/sを下回っているが、それでも一般的なノートとしてはかなり高速だ。これ以上の性能を求めるなら、少々値が張るが直販サイトでPCIe-NVMe 32Gb/sのM.2 SSDをあらかじめ選んぶといいだろう。

「CrystalDiskMark」の計測

本機のようなパフォーマンス重視のノートはAC電源で使用することがほとんどだと思うが、念のためバッテリー駆動時間もチェックしてみた。公称値はJEITA2.0で約6.5時間となっている(Core i7モデルの場合は約10.5時間)。

バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」と設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計ったところ、電源プランが省電力の場合で、8時間42分の駆動が可能だった。モバイルワークステーションといえば、常に電源接続した状態で使われるものも多い中、これだけ持てば十分すぎるといえるだろう。