スケジュール設定はアプリが断然ラク
ルンバ980では、操作性も大きく変わっている。というのも、Wi-Fiを搭載し、専用アプリ「iRobot HOME」(対応OSはAndroidとiOS)をインストールしたスマートフォンから操作できるようになったのだ。では、スマートフォンから何ができるようになったか? まず挙げられるのはリモコン操作だ。ルンバ980では、これまで付属していたリモコンを廃止、その役割はスマートフォンへ受け継がれた。
従来の付属リモコンでは、運転スタート・停止はもちろん、任意でルンバの位置を動かしたり、半径60cm以内を集中して掃除する「スポットモード」を設定できたりしたのだが、スマートフォン用アプリからルンバ980の動きを操作できるのは、運転スタートと停止のみに限られてしまった(ルンバ980のスポットモードは本体天面のボタンで設定、遠隔操作は不可)。ユーザーとしてはやはり、これまでリモコンで操作できていたことは、そのままスマートフォン用アプリでも継承してほしかった。
ただ、アプリのほうが勝る面もある。これまで本体のボタンをポチポチと押しながら行っていたタイマー設定をアプリでできるようになった。これについては、より直感的に操作でき、かなり使い勝手が良くなったと感じる。ほかにも、ルンバのダスト容器にゴミがどのくらいたまったか、など手入れのタイミングをチェックできるうえ、詳しい手入れ方法を図説や動画で解説してくれるのも親切だ。紙のマニュアルを引っ張りだしてこなくても、正しいメンテナンス方法を確認できるのはうれしい。
アプリの画面イメージ。【左】遠隔操作用の画面は「CLEAN」ボタン1つだけ。【中】タイマー設定を行う「スケジュール機能」の画面。直感的に操作できる。【右】「カーペットブースト」のオン・オフ、広いエリアを掃除した後で壁際や家具の脚まわりを掃除する「エッジクリーン」機能もオン・オフを選べる。このような細かい設定もアプリから行う |
たどったルートを見たい!
スマートフォン用アプリでは、ルンバ980が掃除した履歴も確認できるようになった。清掃開始時刻と清掃時間、清掃面積、ダートディテクトモードが働いた回数などを毎回の掃除ごとにチェックできる。
とはいえ、実際に使っていて気になるのは、何平方m掃除したか? ではなく、ルンバが作成した実際のマップやたどったルート、掃除した場所だろう。どこが汚れていて、それに対してルンバがどのように掃除してくれたのか、それをユーザーが見ることができれば、ルンバが掃除しそこなった場所や、自分の手でもう少し念入りに掃除したい場所などを見つけられるので、より実用的になるだろう。