最後に、同社製品管理本部プロダクトマネージャーの保科貴大氏が、新機能のデモンストレーションを行った。

カスペルスキー 製品管理本部プロダクトマネージャーの保科貴大氏

新機能のデモが行われた

フリーソフトの中には、追加ソフトをインストールしたり、ブラウザのスタートページを変更するものがある。新機能の「システム変更コントロール」では、スタートページの意図しない変更(フリーソフトのインストール時にユーザーが許可しているが気付かない)を防止したり、行動トラック型広告をオフにすることができる。

デモでは、ライティング関連のフリーソフトをインストールした際、意図せずスタートページを変更してしまっても、同機能を有効にすることで、警告がポップアップ表示される様子を紹介。また、いくつかのECサイトにアクセスして表示された行動トラック型広告も、Webトラッキング機能をオンにすることでブロックできることを、実際に試してみせた。

クラウド上で、ライセンスやインストールデバイスを一括管理できる「マイ カスペルスキー」では、出先から自宅PCの設定を変更することや、デバイスのスキャンが開始できることをデモしていた。なお、「マイ カスペルスキー」は複数のライセンスを管理できるため、「実家のパソコン・スマホのセキュリティ管理をしなければならない」という用途にも利用できるという。

質疑応答では、Android 6.0対応版は現在開発中であることが明かされた。また、リモートでアクセスする「マイ カスペルスキー」はセキュリティ的に大丈夫か? という懸念に関しては、パスワードが複数設定されるため、単にマイカスペルスキーのIDが乗っ取られても(2つ目のパスワードがわからない限り)問題ないという回答であった。

無料ソフトには余計なソフトや、ホームページ変更が行われることがよくある。ただし、一応ユーザー側で許諾設定ができるので、インストール時によく確認をすれば防げる

「システム変更コントロール」をオンにしていなかった例。「Hao123」のアプリがインストールされ、スタートページも「Hao123」に変更されている

「システム変更コントロール」をオンにしている場合は、Hao123のアプリは組み込まれるが、ホームページの変更はブロックされている

IPAの「2014年度情報セキュリティに対する意識調査」から。行動ターゲティング広告を見たことがある人が多く、行動ターゲティング広告を望まない人が1/3程度いる。知らない間に情報収集されているようで気持ちが悪いと感じる人は過半数

デモは行動ターゲティング広告会社のサイトを使って、状態をチェックしていた。ECサイトAを見たのちにブラウザの新規タブを開くと、ECサイトAの広告画像が表示される

次に別のECサイトBを見たのちに、ブラウザの新規タブを開くと、ECサイトBの広告画像が表示される

「カスペルスキー2016 マルチプラットフォームセキュリティ」のWebトラッキング防止機能を入れると………

ECサイトAを見たのちに新規タブを開いても、広告画像が表示されないことがわかる

「マイ カスペルスキー」のダッシュボード。ここでは2つのライセンスを使って3つの端末が管理されている。「大きい画面のマック」の設定が甘いことがわかるが

原因はネットワーク攻撃保護をオフにしていたから。これをリモートでオンに設定する

ダッシュボードに戻ると、「大きい画面のマック」が緑の表示になり、すべて保護されたことがわかる

リモートでパソコンのスキャン開始をすることもできる。自宅だけでなく、実家用ライセンスを紐付けることで遠方の実家PCやスマホの対応が可能だ

一つのアカウントで複数のライセンス管理が可能。サポート日数も一目でわかる

フォトセッション。あれ、川合さんだけですか? 緑のクマは? 「もういません」(川合氏) 
※注)2013年11月に開催された2014年版製品発表会では、同社のイメージキャラクターである緑のクマと川合氏との2ショットだった