かくして我々は取材を終え、再びサンフランシスコ国際空港へと向かった。ここで、最後のワールドタイム設定を行う。

ちなみに、アメリカからの帰国のように時差が大きい場合、日本時刻をワールドタイムに設定しておくと、「日本は今夜中の1時、到着時は朝4時だから、もう少し寝ておいた方がいいな」といったように、飛行機の中で対策と心構えができる。これは時差ボケを抑えるのに有効だ。

【動画】CASIO EQB-510 日本時刻合わせ in アメリカ・サンフランシスコ国際空港(音声が流れますのでご注意ください)

戦士の帰還

深夜1時40分。我々を乗せたJAL 001便はサンフランシスコ国際空港を出発。翌日4時45分に無事、東京国際空港、すなわち羽田空港に到着した。日本か……何もかも、みな懐かしい……。私たち、本当に世界一周したんですね。

サンフランシスコから東京(羽田)へ。深夜発の早朝着は、かえって良かったかも

H氏「無事に帰国できて何よりでした。サンフランシスコのホテルでは、かなりナーバスになりましたが……。今日はゆっくり休んでください、と言いたいところですが、それは最後のお務めを済ませてから」

そうですね。時計のホームタイムを日本時間に合わせないと。読者諸氏には「まだやるのかよ」と思われそうですが、今回、EQB-510はいつもと違う方法でホームタイムを日本時間にします。

H氏「最終回の最後に新機能を紹介するという(笑)」

ワールドタイムが日本時間になっている必要があるので、このタイミングになっちゃうんですよ。で、何をするのかというと、ワールドタイムとホームタイムを入れ替えるの。しかも、操作は2時位置のボタンを長押しするだけ。スマホと接続する必要もないんですよ。これは便利!

【動画】CASIO EQB-510 ワールドタイム・ホームタイム入れ替え in 東京(音声が流れますのでご注意ください)

ではOCW-G1000も、いつものようにGPSで日本時間に合わせよう。ただし、GPSは屋根がある場所では使えないので、時刻取得は屋上の展望デッキに移動して行う。

朝焼けに赤く染まる羽田空港国際ターミナルの滑走路

早朝の空港に帰ってくる、というのも不思議な感覚だ

【動画】CASIO OCW-G1000 GPS時刻受信 in 東京(音声が流れますのでご注意ください)

こうして、10日間世界一周の旅は無事幕を閉じた。フィンランドのトイレにくじけそうになったり、ロンドン娘と楽しい一夜を過ごしたり、ニューヨークで酒池肉林を味わったり、サンフランシスコのホテルでタクシーを頼んだら白タクが来たことなどが、まるで昨日のことのように思い出される。

H氏「サンフランシスコについては、実質的に昨日みたいなものですが。それに、酒池肉林っていうのも誤解を招きそうな表現ですね」

ともあれ、良い経験でしたよ。初めての場所にもたくさん行けたし、EQB-510とOCW-G1000の便利さも実感しました。これを使っちゃったら、操作やタイムゾーンやサマータイムを考えながら手動で時間を合わせる時計は、もう使えないと思いました。

H氏「私は、今度こそ英語をしっかり勉強しますよ。海外出張で苦労しないためにも」

そう言って、京急線乗り場の方へと歩いて行くH氏。これから出社するのだという。ちなみに、時間はまだ午前6時前。彼の背中を見送りながら、私は思った。さすが、できる男は違う、と。そして、次の海外出張はバリ島でお願いします、と。(終)

最後までご愛読いただいた読者のみなさま並びに、今回の旅にご協力いただいたすべての方々に深く感謝を申し上げます。