CPUやグラフィックスと異なり、性能アップをはっきり感じられるのがストレージだ。新モデルも前モデルもPCIe接続であるのには変わりないが、新モデルではリンク幅が4レーンに、リンク速度が8.0 GT/sに高速化している。アップルでは、前モデルに比べて最大2.5倍高速と謳っているが、実際のところ、どうなのだろうか。そこで、Blackmagic Disk Speed Testでストレージの性能を計測してみた。結果は、下図の通り。

Blackmagic Disk Speed Testによるベンチマーク結果。シーケンシャルリードが1.8GB/sを超える驚異的なスピードが出ている

図を見ると分かるように、シーケンシャルリードが1,800MB/sを超えている。これはRAIDではない単一のストレージを搭載したノートとしては間違いなく最高峰のスピード。実際に使用していても、OSの立ち上がりやアプリの起動などがはっきり体感できるほど速い。大容量データを日常的に扱う映像制作などに関わるユーザーはもちろんだが、メールやWeb閲覧が中心の一般的なユーザーにも大きな魅力だと言えるのではないだろうか。

ストレージは、512GBのSSDが搭載されている

新モデルはバッテリ容量が95Whから99.5Whにアップし、駆動時間も「最大9時間のワイヤレスインターネット閲覧、最大9時間のiTunesムービー再生、最大30日のスタンバイ時間」と従来の8時間から1時間延びている。その分、本体質量は20gほど増えているが、バッテリの持ちが増えたのはそれを差し引いても大きなメリットだ。

そこで、条件を変えながら実際にどのくらい持つか試してみた。まず、ディスプレイの輝度を50%に設定し、本体のフラッシュストレージに保存したフルHD/H.264の動画をフルスクリーンでループ再生して、満充電状態から強制スリープに移行するまでの時間を計ってみた。

バッテリ駆動時間(ローカル保存動画再生)のベンチマーク測定結果
機種 カタログ値 ベンチマーク結果
15インチMacBook Pro(Mid 2015) 最大9時間 9時間51分

※ベンチマーク結果は1,920×1,080ピクセル/H.264、4分11秒の動画をループ再生して満充電から強制スリープするまでの時間

アップルの公称値は輝度75%でフルHDのiTunesムービーを再生した場合の時間なので、まず順当な結果だと言えるだろう。

続いて、ディスプレイの輝度を変えながら、YouTubeのフルHDの動画を繰り返し再生してみた(動画の長さはちょうど1時間で、ほぼ常にWi-Fiで通信している状態を保った)。

バッテリ駆動時間(YouTube動画再生)のベンチマーク測定結果
ディスプレイ輝度 バッテリ駆動時間
100% 5時間45分
50% 6時間56分
25% 7時間36分

※ベンチマーク結果は1,920×1,080ピクセル/H.264、1時間のYouTube動画を繰り返し再生して満充電から強制スリープするまでの時間

さすがにWi-Fiで通信しながらだと駆動時間が短くなるが、輝度100%でも6時間近く持つのはありがたい。CPUやディスクリート・グラフィックスの負荷が高くなる処理を頻繁に行う場合はこれよりバッテリ駆動時間が短くなることが予想されるが、日常的な作業であれば1日くらいはACアダプタなしでもなんとかなりそうだ。

システム環境設定の「省エネルギー」画面。バッテリを少しでも長持ちさせたい場合は、自分の使用状況に合わせてきめ細かく設定したい