watchOSは全速力でバージョン2へ
Appleにとって「第3のOS」になるwatchOSの新版「watchOS 2」はKevin Lynch氏が説明した。
写真を使った文字盤カスタマイズ、ナイトスタンドモード、メールの返信、登録できる友達数の増加、動画再生、Wi-Fi接続、デジタルクラウンを回して今後または過去の情報をモジュラー画面に表示させる「タイムトラベル」など、新機能は豊富だ。
しかし、それら以上に開発者の手によってApple Watchは大きく成長することになりそうだ。現在、Apple Watchの盤面に表示できる情報(Complications)はAppleが提供するデータやサービスからの情報に限られるが、サードパーティのアプリ開発者も提供できるようになる。そして、Apple Watchで単体動作するネイティブアプリの開発が可能になる。
watchOS 2のリリースは今秋であり、Lynch氏は「watchOSについて、我々は迅速に動いている」と述べた。これほど短い期間にOSをバージョン2にアップグレードする理由はわからない。シンプルなOSを通じてApple Watchというデバイスの理解を深める期間を設けたかったのかもしれないし、バージョン2相当の機能が発売時に間に合わなかったのかもしれない。ただ、アプリ開発者の反応を見ると、サードパーティのチャンスを広げるwatchOS 2で、Apple Watchのエコシステムが形成されるという期待が高まっている。
今回Appleは、Apple Watchの販売データに言及しなかった。まだグローバル展開が完了していないので尚早と考えているのかもしれないが、開発者の今の盛り上がりに水をさすことなくwatchOS 2リリースにこぎ着けたいと考えている可能性もある。サードパーティのComplicationやネイティブアプリが登場し、Apple Watchがより便利なデバイスになることで、ユーザーがApple Watchの可能性により大きな魅力を感じ始める。今は話題性で売れている面が強いが、そうした良循環が起きれば、Apple Watchの長期的な成長が展望できる。