今後はドコモ以外のサービスも利用可能に
NTTドコモの丸山誠治執行役員・プロダクト部長は「FIDOの最大の特徴はオンライン認証であること。ユーザーがサービスの利用でつまずくのはパスワード入力の部分が多いということから、FIDO対応によりサービス業者にとっても利便性が高まる」と説明した。
ドコモは今後、対応端末を順次拡大し、ドコモサービスの対応もさらに進めていく予定。ただし、生体認証は指紋スキャナーなど専用の機材が必要になることから、どうしても端末の価格が高くなってしまうため、当面はハイエンド機種が中心になるという。
ドコモでは現在約100のサービスを提供しているが、生体認証は現在のところブラウザベースでの利用にのみ対応しているため、今後はアプリベースのサービスでもログインなどに利用できるよう、対応を拡大していく。また、docomo IDとspモードパスワードに加え、ネットワーク暗証番号にも対応していく予定だ。
さらに、spモード向けサービスを提供しているサードパーティのベンダーに対してもFIDO対応を推進していく。今後は別な生体認証方式(例えば声紋など)への対応や、IoTなどさまざまなデバイスと対応したオンライン認証、、サードパーティサービスへの拡大も図っていく。
ドコモはコンテンツや物品販売での決済についても積極的な展開を図っているが、その上で認証が安全かつ容易になるというのは、ユーザーの視点からも大きなメリットになるだろう。それだけに、ハイエンド機種に留まらず、できるだけ多くの機種で生体認証がサポートされるようになることを期待したい。