ソニーモバイルの「Xperia」シリーズは日本で人気のスマホだが、ついにその最新機種「Xperia Z4」がお披露目された。「Xperia Z」と登場から2年と少々でZシリーズの系譜はついに4台目に到達した。本稿では初代Zから最新Z4がどれだけ進化したのか、スペック面から探っていく。
外観、デザインの進化
まずは、外観、デザイン面を比べてみよう。なお、以下で比較する「Xperia Z」(以下Z)、「Xperia Z4」(以下Z4)はどちらもドコモから販売されるモデルを比較している。
機種名 | Xperia Z | Xperia Z4 |
---|---|---|
サイズ | 高さ約139mm×幅約71mm×厚さ約7.9mm | 高さ約146mm×幅約72mm×厚さ約6.9mm |
重量 | 約146g | 約144g |
ディスプレイ | Reality Display | トリルミナスディスプレイ for mobile |
ディスプレイサイズ | 5.0インチ | 5.2インチ |
ディスプレイ解像度 | 1,080×1,920ドット | 1,080×1,920ドット |
「Xperia Z」シリーズはハイエンドシリーズなので、ディスプレイは大柄だ。Zのディスプレイは5.0インチのフルHD解像度でReality Displayだった。これがZ4では同じくフルHDの5.2インチ、トリルミナス for mobileになっている。
このトリルミナスというのは、表示色域を拡張したもので、写真などをより再現性が高く表示することができるものだ。
そして、このわずか0.2インチのサイズアップはまさに、この数年の時代のなせるわざと言えるだろう。スマホディスプレイの大型化の波はもはや止めることができない。それでいて、大きすぎるとスマートフォンではないのがジレンマだ。
そんな狭間のなかで決められたサイズなのだろう。Zの場合、Xperiaのなかでも完全にタブレットとなる「Xperia Z Ultra」が上にあるので、そのサイズはあまりに肥大させることができないこともある。
サイズと重量は、縦横が微妙に大きくなっているが、逆に1mm薄くなっているし、重量はほぼ変わらない。
ディスプレイサイズが大きくなっているのに、そのサイズ感がほぼ変わらないというのは、これだけでも「まさに進化」と言っていいだろう。
そして、ZからZ4の間にデザインも大きく進化した。XperiaZシリーズは1枚板のようなフラットフォルムというデザインコンセプトを持っているが、Zでは側面が直線だったのに対して、Z4では曲面を描くラウンドフォルムとなり、側面を見たときのイメージは大きく変化した。この間も円形の電源ボタンの独特のデザインは継承されていった。
余談だが、Zシリーズは「Xperia Z2」の時にデザイン性にこだわるあまり、側面がホールドしにくくなってしまったことがあった。そこから、下手にデザインにこだわると実用性を失うということでか、「Xperia Z3」、Z4では側面がラウンドデザインになっている。
デザイン的には後退と見ることもできるが、実用性を損なってまでデザインにこだわるのは一般向け商品としては愚かなので、これはこの時点では正解だろう。
そして、大きく変わったのがmicroUSBポートに関わるデザインだ。ZではmicroUSBポートはカバーがあったのに対して、Z4ではオープンになっている。カバーがあるのは防水にするためであり、Z4ではカバーなしに防水にできる技術を身につけたというわけだ。