タッチの次は「強く押す」インタフェースへ
アップルは液晶デバイスへの操作を、ペン操作からタッチ操作へと置き換えた張本人だが、IT業界では次世代入力インタフェースの開発競争が進んでいる。すでにSiriやGoogle音声入力、マイクロソフトのCortanaといった音声入力や、Kinectなどのジェスチャー入力も登場しているが、アップルはApple Watchで圧力を感知するインタフェース「フォースタッチ」を投入してきた。
フォースタッチではタッチに加えて、押す力の強さにより操作内容が変化する。たとえば強く押せば早く動き、力を弱めればゆっくり動く、といった操作も可能になる。センサーの感度にもよるが、その度合いは数段階は設定できるはずだ。細かい調整はしにくいかもしれないが、代わりにシンプルで直感的な操作ができる。
これまではタッチパネルに同時に触れる指の本数を増やすことで、一つの操作に複数の意味を付加することができていたが、それもそろそろ限界に達している。しかしフォースタッチであれば、平面的なタッチパネルの操作に、圧力による奥行きを与えることができるわけだ。
こうした操作がApple Watchだけにとどまっていれば普及も見込まれないが、アップルは新MacBookやMacBook Proにもフォースタッチ内蔵のトラックパッドを採用し、自社製品のみながら、Apple Watch以外にも体験できるシーンを広げてきた。さらに、今年発売されるiPhoneへの搭載も噂されており、「押す力の強弱」での操作が一気に広まる可能性まで出てきた。