3月31日、無線およびブロードバンド関連の半導体を開発するブロードコムは、プレス関係者向けに第5世代無線LAN製品の説明会を行った。本稿では第5世代無線LANがどのようにユーザーの生活を変えるのか、無線LANの歴史を振り返りつつレポートしようと思う。

急増するトラフィックを無線LANが吸収する

説明会には米ブロードコムのデビッド・レッカー氏が登場し、市場の状況を紹介。市場ではトラフィックの大きなサービスやモバイル機器を始めとする無線対応製品が急増しており、2018年までには全世界の人口を超える100億台以上のモバイル機器が溢れ、ネットワークには毎秒100万分に相当するビデオデータが行き来すると予想。

米ブロードコムのワイヤレスコネクティビティコボグループ・エンベデッドワイヤレスシニアデレクターのデビッド・レッカー氏。インテルやAtherosなど半導体・デジタル製品業界で25年のキャリアを持つベテランだ

スマートウォッチなどのウェアラブル機器やIoT製品が急増することにより、なんらかの無線通信技術でデータをやり取りする機器の数は全人口よりも増える

こうした莫大なトラフィックを効率よく処理するにはLTEなどのワイヤレスブロードバンドだけでは不足で、第5世代無線LAN技術が大きな鍵を握っていくであろうとした。